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「細工人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

細工人の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が殺されそうにも思われねえから、目指す相手はまあお早でしょうね」 「そうすると、細工人は奥さまか」と、半七は半信半疑の眉をよせた。 「まあ、そんなことらしいよう....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
と、それはそれはたいそうお悔みになりました。 天皇はそのために、宮中の玉飾りの細工人たちまでお憎みになって、それらの人々が知行にいただいていた土地を、いきなり....
人間腸詰」より 著者:夢野久作
くして、彼の棚の扉の細工をさせようってえ腹だったのでしょう。……コイツは日本一の細工人に違いない。コイツを取逃がしたら二度と再びコンナ細工は出来っこねえ……ぐれ....
無題(七)」より 著者:宮本百合子
ろげてかけて居る。白い上被りの中で彼女は若々しい赧ら顔と金髪と大きな腹をもった綿細工人形みたいだ。 ターニャは姙娠八ヵ月だ。午後四時まで第一大学附属内科の婦人....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
スーだけでございます、それも十四時間働きづめでして。箱一つでき上がるには十三遍も細工人の手をくぐります。しかも紙はぬらさなければならないし、汚点《しみ》をつけて....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
掘り出したはりえにしだの枝で奇妙な生花を※《い》けた。 詩人の芳衛さんは、宝石細工人のような熱心さで、林檎《りんご》に息をふっかけては服の袖《そで》で磨いた。....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
について言うべき機会らしい。小山夏吉は工人にして、飾職の上手である。金属の彫工、細工人。この業は、絵画、彫刻のごとく、はしけやけき芸術ほど人に知られない。鋳金家....
増長天王」より 著者:吉川英治
する悪人もない。みな佐賀のほこり、御用焼きの色鍋島を克明に制作している、善良なる細工人ばかりの山だ。 同時に、山目付の十手や大小も飾り物同様になってあるくかが....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
きて行かねばなりませんから、遂に掃除によって汚物の扱いに慣れていたところから、皮細工人にもなり、穢多と言われる様になったと思われます。さればこの部落の事はまずし....
来り人の地位と職業」より 著者:喜田貞吉
筋」として区別したのがあるのも、こんな事からかもしれない。鍛冶屋を忌がったり、竹細工人を嫌うたりする地方のあるのも、一つはこんな事から来ているのかもしれぬ。中に....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
の付会した説明を加えてあるのが多い。「河原細工由緒記」というものに、 とある。細工人の事は後項に述べる。エタに河原という名のあった事は、右の文によっても確かで....
「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
以外にエッタと呼ばれたものがあって、その名が、「塵袋」の様な解釈から、屠者なり皮細工人なりに及んだものだと解せられぬ事もない。かの皮細工人の如きは、もとはエタで....