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終世
「終世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
終世の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
水のあなた、暗い家々の空に大きな赤い月の出を見て、思わず涙を流したのを、おそらく
終世忘れることはできないであろう。
「すべての市《いち》は、その市に固有なにお....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
の平賀というのが来て、しきりに医者になれと勧めて行った。これは子供の時から僕が始
終世話になっている医者で、幼年学校の入学試験の時にも僕の目の悪いのを強いて合格に....
「運命」より 著者:幸田露伴
詩に曰く、 良驥 色 羣に同じく、 至人 迹 俗に混ず。 知己 苟も遇はざれば、
終世 怨み※まず。 偉なる哉 蔵春公や、 箪瓢 巌谷に楽む。 一朝 風雲 会す。....
「黴」より 著者:徳田秋声
空に鵙の啼き声が聞えた。深山はそこで人間離れしたような生活を続けていたが、心は始
終世間の方へ向いていた。 笹村はたまには子供を連れ出して行くこともあった。深山....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
をもって商売とするということと、部落以外の人間とは交際らないということと、窩人を
終世の仇とすることと、妖術を使うということなどで、わけても彼らの長となるものは、....
「大塚楠緒子」より 著者:長谷川時雨
ことよりも深く、博士が腕に抱《かか》えて帰京なされた、遺骨の重味《おもみ》と共に
終世お忘れにならないことでしょう。雑司《ぞうし》が谷《や》の御墓《おはか》の傍《....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
、匂いこまやかな霞《かすみ》の夜であったろう。廿六の彼は、初めて彼女の志を入れ、
終世を共にする誓《ちかい》を結んだのだが、成恋の二人の間には、惨《いたま》しい失....
「モルガンお雪」より 著者:長谷川時雨
がお雪を愛撫《あいぶ》する心は、尊敬をすらともなって来た。 「お雪さんを、わしは
終世大事にします。」 模糊《もこ》として暮れゆく、海にむかって聳《そび》ゆる山....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
友とも交際を絶たれ、知己との会食さえ禁ぜられるという有様で、一度破門を受けた者は
終世孤独、寂莫の中に生活しなければならないのであった。皇帝の場合といえども然うで....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
として、今後しばしば煩わしき手術を受けねばならないことと覚悟しています。パウロが
終世癒えなかった眼病を、神の与え給いし棘として忍び受けたように、私も私の運命に甘....
「福沢諭吉」より 著者:服部之総
部は「西洋」のなかにすべてのものを、期待しなければならぬ。もとよりこのことは彼が
終世そうであったように当時から熱烈な「愛国者」であったことと矛盾しない。矛盾しな....
「ソクラテス」より 著者:新渡戸稲造
てみれば、私などの主張するところは、存外穏やかなものである。一つの主義に固持して
終世世に容《い》れられなかった人もあり、あるいはソクラテスの如く刑罰に処せられた....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
を、うようよ涌いて来させるのだ。
(ホムンクルスに。)
そこでお前方だが、始
終世棄人のように引っ込んで
生きていて、大きな事を企てたことがない。
もし人の上....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
則に鑑み、結婚に入って早く協調助力に便利な境遇を作ることです。また、真の恋愛は、
終世結び合って憾みのない、男女互いの人格を信頼し合える極めて清貞純真なものであり....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
執拗を極め、大王は前後三回の戦争に依り漸くその領有を確実ならしめたのである。大王
終世の事業はシュレージエン問題の解決に在ったと見るも過言ではない。終始一貫せる彼....