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「終局〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

終局の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
嘴《くちばし》が痙攣的《けいれんてき》に二三度|空《くう》を突いた。それが悲劇の終局であった。人間の死と変りない、刻薄な悲劇の終局であった。――一瞬の後《のち》....
或る女」より 著者:有島武郎
木部が魂を打ちこんだ初恋の的《まと》だった。それはちょうど日清《にっしん》戦争が終局を告げて、国民一般はだれかれの差別なく、この戦争に関係のあった事柄や人物やに....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と言う。しかし空間の無限ということから時の無限ということの推論はできない。宇宙に終局があってはならないとしても神学者らはそれが無限の昔に成立したとは主張していな....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
統死去のラジオ報道を聴いた夜 海野 十三 五月三日 ◯ドイツ・ベルリンの戦闘の終局、ヒトラー総統の戦死、デーニッツ新総統の就任、米、英、ソ、それぞれの休戦に関....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
い法水の捜査法が、ここにもまた、火術初期の宗教戦争で飾り立てた、華麗きわまりない終局を作り上げたのだった。しかし、検事は未だに半信半疑の面持で、莨を口から放した....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
0 さあ、ハイヤームよ、酒に酔って、 チューリップのような美女によろこべ。 世の終局は虚無に帰する。 よろこべ、ない筈のものがあると思って。 141 もうわ....
薬草取」より 著者:泉鏡花
抜けますれば、無事に何方か国へ帰られます。それでなくって、無理に先へ参りますと、終局には草一条も生えません焼山になって、餓死をするそうでございます。 本当に貴....
軍用鼠」より 著者:海野十三
もっと楽な筈だった。なぜなら人間の生命は一つであるから、一遍刺し殺されればそれで終局であって、その後二度も三度も重ねて殺され直さぬでもよい。ところが、小説虐殺の....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
声で呼びかけたのである。 「ラッパチーニ……。ラッパチーニ……。これが君の実験の終局か」....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
丸うなってそばを通ると、あのとおり、金色の幻暈を現わすのじゃ。したが私は、誓って終局の鍵が、ベーリング島にあると思うのです。そして、ベーリングの空骸に印された遺....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
者は、かく時代をへだてた二つの物語をつらね、その寓喩と変転の線上で、海底の惨劇を終局まで綴りつづけていきたいのである。 「ホホウ、『ニーベルンゲン譚詩』――世界....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
出したか知らないが、これを西郷星と呼んで、先頃のハレー彗星のような騒ぎであった。終局には錦絵まで出来て、西郷・桐野・篠原らが雲の中に現れている図などが多かった。....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
葉亭は何事についても右といえば左、左といえば右という一種の執拗な反抗癖があって、終局の帰着点が同一なのが明々白々に解っていても先ず反対に立って見るのが常癖であっ....
画工と幽霊」より 著者:岡本綺堂
他から瓦斯の洩れるような様子もない、けれども、何分にも呼吸が詰まるような心持で、終局には眼が眩んで来たから、兎にかく一方の硝子窓をあけて、それから半身を外に出し....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
骨は普通の人よりも稍大きい位であるが、上の方へ行くに随って骨格が漸々に縮まって、終局には殆ど小児のように小さくなった。之を見ても彼等が漸次に退化したことが證明さ....