終熄[語句情報] »
終熄
「終熄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
終熄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予報省告示」より 著者:海野十三
て行く。人類の運命は明らかに傾いたといえる。 世界暦二千百五年 第四氷河期は
終熄を告げた。 地球の上に再び春が訪れた。だが、深刻なる地底耐乏生活百年を経て....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
『永遠なるものの無限の経過にも、ついにはこの漸近的な減少の果てに、すべての活動が
終熄してしまう最後の日が来ないわけにはゆかない。』 『さらばと言ってある一つの宇....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は真斎じゃないがね。虚妄の烽火には驚かんよ。あの無分別者の行動も、いよいよこれで
終熄さ。だって考えて見給え。現在僕の部下は、あの四人の周囲を盾のように囲んでいる....
「応仁の乱」より 著者:菊池寛
元も五月二十二日に病※した日は共に、風雨烈しい夜であったと伝う。 戦乱はかくて
終熄したと云うわけでない。東軍には尚細川政国、西軍には大内政弘、畠山|義就等闘志....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
あげて家康の陣に行き、徹宵して酒を飲んで快談した。覿面に此の効果はあがって謡言は
終熄したが、要するに今後の問題は、持久戦に漸く倦んだ士気を如何に作興するかにある....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
と、そこから笛の音が、鋭く一声聞こえて来た。 甲府を荒らした悪病も、やがて
終熄する時が来た。 一人の聖者が現われて、犠牲的の行動をしたからである。と云っ....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
つかう。借金もそれ相当なもの。手近な目的はただ食べる事に追われるばっかり。人命|
終熄《しゅうそく》の一歩手前でうろうろしているばかりなり。天才は一人もいない。自....
「一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
に新聞をひろげて更に眺め、わたしはこの暴圧がどの位の範囲まで拡大するものか、或は
終熄するものか見当がつかなかった。○○君は単純にまた例の意地わるが始ったというぐ....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
プロレタリア文学の運動に参加していた人たち自身の間にさえ、プロレタリア文学運動の
終熄は、プロレタリア文学に携っている一部の人々への弾圧、反対者にとって小気味よい....
「「どう考えるか」に就て」より 著者:宮本百合子
呼ばれる名なのであろうか、と。 終戦後、世界に類のなかった日本の文化弾圧は一応
終熄されて、俄《にわか》に総てのことを云い、又書きしてよいことになった。雑誌の編....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る。毎日毎日連続的に聞かされていた焼ヶ岳方面の火山の音というものが、今日に至って
終熄《しゅうそく》したというわけではないが、噴烟《ふんえん》はここ十里と隔たった....
「ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
如何なる武器が製作されるか、予測を許さない。そしてそれらの武器は、もはや、戦争を
終熄させるためにではなく、仮借なき人間殺戮のために、全面的破壊のために使用される....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
このように不断の奨励を与えている間は、黒人間に現れるとは期待し得ない。この取引が
終熄《しゅうそく》する暁には、吾々は合理的に、久しからずして将来の旅行者は、アフ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
が生じたが、しかし死者はなかった。この筆者は曰く、『もしこの危機にアメリカ戦争が
終熄しなかったならば、もし海軍のために備えられた特に豌豆《えんどう》の有り余る貯....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
って居た。其の団体は大戦当時ですら敢然不戦論を主張し平和論を唱導して居たが大戦|
終熄後は数万の未亡人を加えて英国の一大勢力となって来た。やがてアグネスは女学校へ....