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「組打〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

組打の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
報恩記」より 著者:芥川竜之介
ろも》を着ているのでございます。 「いや、とんだ騒《さわ》ぎをしました。誰もあの組打ちの音に、眼を覚さねば仕合せですが。」 甚内は囲《かこ》いへはいると同時に....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
が見えたかも知れぬが、ちょっと異な感じがする。 芳流閣の屋根から信乃と現八とが組打して小舟の中に転がり落ち、はずみに舫綱が切れて行徳へ流れるというについて、滸....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
を!」 フランク大尉は、鉄拳を固めて川上機関大尉の頤を狙ってつきだした。二人の組打となった。爆弾はどんと下に落ちて、ごろごろと壁の方へころがった。 川上機関....
火星探険」より 著者:海野十三
ってきた。彼もまた無事だったが、衣服は油ですっかり汚れ切っていた。またエンジンと組打《くみうち》をやって大奮闘をしたのであろう。 「おお、皆無事だったな。見たか....
火星兵団」より 著者:海野十三
その天狗岩だ。 また、千二は、天狗岩の上へのぼっていって、そこで怪しい生物と、組打をやったと言っていた。その生物と、組合ったまま、岩の上からころがり落ちて、湖....
火薬船」より 著者:海野十三
いきを、はっととめた。「それほど――いや、向うへいきますよ」 手元へ飛びこんで組打とも考えたが、船長と格闘することよりも、自分に親切にしてくれたハルクの安否を....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
石垣裏の蕗の葉の下に寝ているとは、たしかに怪しい人物に違いなかった。追いついて、組打ちをやるばかりである。 怪人は物を云わず、ドンドンと逃げだした。その行動の....
恐竜島」より 著者:海野十三
んちきめ」 フランソアがつかみかかると、ラルサンも負けてはいなかった。はげしい組打《くみうち》がはじまろうとした寸前《すんぜん》。 「おい、しずまれ。二人とも....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
て飛び出しました。入口を出ると、そこには二階へ通ずる幅の広い階段があります。何か組打をしているらしい騒々しい物音が、その上でします。私は階段を嘗めるようにして駈....
赤外線男」より 著者:海野十三
で、このコンパスの長い韋駄天を追駈けた。そして横丁を曲ったところで追付いて、遂に組打ちが始まった。そのとき青年の懐中から、コロコロと平べったい丸缶のようなものが....
雪魔」より 著者:海野十三
前を、どうしても通りぬけねばならないのだった。五助はいざというときは、その怪物と組打をする決心をし、他方どうかその怪物が出てくれないように祈りながら、森の前にさ....
地球盗難」より 著者:海野十三
ったらしいけれど、博士が全く後向きに仕事に熱中している様子に安心をして、これなら組打ちをしても大丈夫だと悟ったらしい。そこで彼は、拳銃をポケットに収いかけた。彼....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
けられそうになった格闘中の二人の男に、全身の注意力を送った。 道のまんなかで、組打をやっているのは、たしかに帆村とトラ十だった。トラ十の顔がぱっと、こっちを向....
自叙伝」より 著者:大杉栄
くずれかかった時に、一人か二人の勇者をそこへ飛びこませるのだった。この勇者等は、組打ちをしている敵味方の肩の上から陣屋のなるべく奥へ飛びこんで、一挙にしてその一....
富士」より 著者:岡本かの子
り殺した。 小牛ほどの熊を引ずって来て、それに掌で搏たれ、爪で掻れながら彼は、組打ち、小剣で腹を截り裂いた。截り裂くと同時に、彼は顔をぐわと、腹の腑の中に埋め....