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「組討〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

組討の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
ら胸へと巻きついて、人の顔と蛇の首とが摺れ合うほどに向い合った。もうこうなっては組討のほかはない。蛇吉は手斧をなげ捨てて、両手で力まかせに蛇の喉首を絞めつけると....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の中に倒れているのを発見した。どっちも二、三ヵ所の浅手を負った後に、刃物を捨てて組討ちになったらしく、二人は堅く引っ組んだままで池の中へころげ落ちていた。刃物の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、寺町の闇は元の静けさにかえった。 「どうした」と、半七は声をかけた。「石橋山の組討ちで、ちっとも判らねえ」 「大丈夫です」 それは庄太の声であった。 ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て来て、重兵衛をなぐり付けて立ち去ろうとする。それを又ひき留めて、二人はとうとう組討ちになって……。土手下に転がって争ううちに、そこに細い藁縄が落ちていたので、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
捻じ伏せた。 「つかめえましたか」と、松吉は声をかけた。 「仕様がねえ。石橋山の組討ちだ」と、半七は笑った。「だが、もう大丈夫。女だ、女だ」 半七と松吉に引き....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
には別に怪我もなかった。けれども、格闘は此のままに止まなかった。二人は此で又もや組討を始めたが、若い重太郎は遂に老たる父を捻伏せた。彼は母の仇と叫びつつ、持った....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
の児の強飯のなかへ自分の箸を突っ込んだ。それが喧嘩のはじまりで、ふたりがとう/\組討になると、健次郎の方にも四五人、綱吉の方にも三四人の加勢が出て、畳の上でどた....
真田幸村」より 著者:菊池寛
、古の名将にもまさりたり」と称揚した。 幸村の一子大助、今年十六歳であったが、組討して取たる首を鞍の四方手に附け、相当の手傷を負っていたが、流るる血を拭いもせ....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
ますには、お屋敷でお揃いに出来た頭巾ゆえ仇敵の手掛りになるかも知れない、大旦那は組討でも成すったものか、紐が切れたのを持ったなりでお落ちなさいましたとの事で、後....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
筆者が「夜討曾我」のお稽古を受けている時であった。 後シテの御所の五郎丸|組討の場になるとキット翁が立上って来て、背後から組付いて肩の外し工合を実地に演ら....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
見なすったか」 「いいえ」 「今時は、熊谷といえば、陣屋に限ったようなものだが、組討ちから引込みがいいものさ。わしゃ、渋団《しぶだん》のやるのを見ましたがね、こ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
い寄られる素質を持っている。 同時にまた、米友の方でも、無意味にこうして愛着の組討ちをしているのではない、実はその愛情を事実に示そうとして、もがいているのです....