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経廻
「経廻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
経廻の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「足迹」より 著者:徳田秋声
当てて笑い出した。 「いや真実に。」と、その男も笑い出した。そして一順人々の手を
経廻って来た時計を、そっと懐へしまいこんだ。 やがてランプの釣り手を掛けかえて....
「貧しき人々の群」より 著者:宮本百合子
ることは出来ない。もうよぼよぼになって先が見えているのに、朝から晩まで他人の家を
経廻《へめぐ》って、気がねな飯を食わなければならないのを思うと可哀そうになる。 ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
たのではなく、自分が仕うることを肯ぜなかったのだそうである。 しかし二十余家を
経廻るうちに、ただ一カ所だけ、五百が仕えようと思った家があった。それが偶然にも土....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
いろ/\上手を使って、話も確と分りませぬが、片言まじりで交際いながら、彼方此方を
経廻って、さま/″\の鳥を撃取りました。最早日暮になりましたが、島人は夜に入って....
「千ヶ寺詣」より 著者:北村四海
、娘もそれを覚ったが、偶然、或時父兄の前に言出でて、自分は一代法華をして、諸国を
経廻ろうと思うから、何卒家を出してくれと決心の色を現したので、父も兄も致方なく、....
「山の人生」より 著者:柳田国男
されて二昼夜してから還ってきたが、その間に神に連れられ空中を飛行し、諸処の山谷を
経廻っていたと語った。食物はどうしたかと問うと、握り飯や餅菓子などたべた。まだ袂....