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経費
「経費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
経費の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ら》めかえすしぶとさばかりが募るということや、孵化場《ふかじょう》の所長が代ると
経費が節減されて、店の方の実入りが思わしくないということや、今度の所長の人格が下....
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
ない。その通りだ、安普請《やすぶしん》をするとその通りだ。原などは余《あんま》り
経費がかかり過ぎるなんて理窟《りくつ》を並べたが、こういう実例が上ってみると文句....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
第一そうたびたび首都が変って朝《あした》に南京を出で、夕《ゆうべ》西にゆくでは、
経費もかかってたまるまい。贅沢きわまるそして愚劣至極の政府の悪趣味といわんければ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
経鉦鼓を勤めなければならない。しかも本寺から多勢の僧侶を送って来ることは、道中の
経費その他に多額の物入りを要するので、本寺の僧はその一部に過ぎず、他は近所の同派....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
ている。収入は驚くほど減じてくる。動物を飼うてる営業であるから、収入は減じても、
経費は減じない。その月の収入でその月の支払いがいつでも足りない。その足りない分は....
「三狂人」より 著者:大阪圭吉
たのだった。けれども一人の患者に必らず一人の看護者を抱えて置くという、これは仲々
経費のかかる病院だった。初代目はどうやら無事に過ぎた。が、二代目にはそろそろ経営....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
京方面へ旅行をしたいという人の為めに、汽車賃と滞在費と、それから小遣いの三通りの
経費を全部提供して、全く無料の暢気な旅をさせようという、まるで嘘みたいな話であっ....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
十五六万両はあるだろう。」 彼等は、この鉱山から、一カ年にどれだけの銅が出て、
経費はどれだけか、儲けはどうか、銅はどこへ売られているか、そんなこた全然知らなか....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
けいたしますから、その期間にこの男に対し、新毒瓦斯研究の方針とか企画とか設備とか
経費とか、ありとあらゆることを吹きこんでいただきたい。私は、この男の帰還を待って....
「光は影を」より 著者:岸田国士
面目を変えて行つた。殊に、厚生という面で、着々、不備な点が整えられ、そのために、
経費のかゝりすぎることもあつたが、それは、能率の増進と、大口注文の倍加によつてカ....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
の繁栄を図ろうとしたのである。 所はこれ東西大陸の中心、完全なる天文台は、敢て
経費の支出を俟たず、地球上に存在せる、あらゆる材料を搬入して、立所に出来て仕舞っ....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
どの入換えでもなかったが、左に右く鴎外が就任すると即時に断行された。研究報告書は
経費の都合上十分抱負が実現されなかったが、とにかく鴎外時代となって博物館から報告....
「変身」より 著者:カフカフランツ
ができた。あれはすばらしい時期だった。グレゴールはあとになってからも、家族全体の
経費をまかなうことができ、また、事実まかなっただけの金をもうけはしたが、あのはじ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
会を神会(ホリー・シノド)という。一八八九年度の調査表にかかるに、神会の一年間の
経費一千百十七万四千六百五十九円なり。その会にて有するところの資本、別に三千二百....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
用して自己の領土権利の争奪を行なった戦争である。しかるに軍隊の建設維持には莫大な
経費を要し、兵は賃金のために軍務に服しているが故に逃亡の恐れ甚だしく、しかも横隊....