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「結縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

結縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
、善いお小僧さんだね、十一二位から頭髪《あたま》を剃《す》って出家になるのも仏の結縁《けちえん》が深いので、誠に善い御因縁で、通常《なみ》の人間で居ると悪い事|....
上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
ようになるであろう。 さすれば上高地の小峡谷は、日本アルプスの順礼のためには、結縁《けちえん》の大道場である。 しかるにこの美麗なる上高地の峡谷に対して、早....
壊れたバリコン」より 著者:海野十三
るし、又|迚も脱走が成功するとは思わない。今は少しでも彼女と魂を相倚せて、未来の結縁を祈るばかりだ。 君よ。僕の情念を察して呉れ給え。しかし僕は自分の任務をお....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
尊があらわれて、我れは寺内の墓地の隅にあって、土中に埋めらるること二百余年、今や結縁の時節到来して人間に出現することとなった。我れを縛って祈願するものは、諸願成....
春昼」より 著者:泉鏡花
初めてき――夢になりともお姿をと言う。 真個に、ああいう世に稀な美人ほど、早く結縁いたして仏果を得た験も沢山ございますから。 それを大掴に、恋歌を書き散らし....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
えする。自分の尊敬しているある人は六万行願といって、自分が生きている間に一万戸と結縁することを願としている人がある。自分も心の底からでき得るかぎり、多くの人々と....
風流仏」より 著者:幸田露伴
たりとも空に恵む事難し、さりながらあまりの慕わしさ、忘られぬ殊勝さ、かゝる善女に結縁の良き方便もがな、噫思い付たりと小行李とく/\小刀取出し小さき砥石に鋒尖鋭く....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
別室に雪崩れこんだから、武士の名誉にかけてもうどうすることも出来なくなりました。結縁なかばにして、英雄権四郎の出陣! 「なに、いと容易なことじゃ。今夜の御饗応が....
連環記」より 著者:幸田露伴
浄土の図ある者は、礼敬せざるなく、道俗男女、極楽に志す有り、往生を願う有る者は、結縁せざる莫し、と云って居るから、四十以後、道心日に募りて已み難く、しかも未だ官....
神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
敷かれた、女持の提紙入を見たし、続いて、准胝観音の御廚子の前に、菩薩が求児擁護の結縁に、紅白の腹帯を据えた三方に、置忘れた紫の女|扇子の銀砂子の端に、「せい」と....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
、杖を突張って参らしゃます心じゃろが、お互に年紀じゃぞや。今の時世に、またとない結縁じゃに因って、半日も早うのう、その難有い人のお姿拝もうと思うての、やらやっと....
茶屋知らず物語」より 著者:岡本かの子
があるのだ。そうもして居られない。だが、そう聴いた以上は素通りもなるまい。せめて結縁のしるしなりと、どれ」 と言って木戸番の前へ行って合掌礼拝しました。 円....
奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
平真人、殊に慇懃の志を抽で、専ら知識の方便を廻らすなり。真人の忠節によつて奥州の結縁を尽くし、爾より以降一天四海次第に結縁するなり。 と書いてあるのである。当時....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
、わしはゆうべ持っとる金をすっかり費い果した。今朝の朝飯代が無い。あんたの仏道の結縁にもなる事だから、この旅僧に一飯供養しなさい」 女は驚いた。 ――まあ、....
頼朝の最後」より 著者:田中貢太郎
建久九年十二月、右大将家には、相模川の橋供養の結縁に臨んだが、その帰途馬から落ちたので、供養の人びとに助け起されて館へ帰った。....