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絡げ
「絡げ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絡げの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蒲団」より 著者:田山花袋
いを嗅いだ。暫くして立上って襖を明けてみた。大きな柳行李が三箇細引で送るばかりに
絡げてあって、その向うに、芳子が常に用いていた蒲団――萌黄唐草の敷蒲団と、線の厚....
「おせん」より 著者:邦枝完二
ねえか」 坊主頭へ四つにたたんだ手拭を載せて、朝の陽差を避けながら、高々と尻を
絡げたいでたちの相手は、同じ春信の摺師をしている八五|郎だった。 「みっともねえ....
「桑の虫と小伜」より 著者:佐藤垢石
や釣りを試みた。これも、甚だ成績がよろしい。笹の葉の虫は、笹の葉を筒に巻いて糸で
絡げ、なかに棲んでいる。やはり、桑の葉の虫と同じ位の大きさの、青い虫だ。 私の....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
それを気易く思ったように、帯の大小を取り外して、背の武者修行風呂敷とともに一つに
絡げ、塀の内の蓑掛けの釘へ、預けるようにかけておいた。 丸腰の空身になると、武....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
へ行ったのか、彼は牛の背に乗って帰って来たのだ。牛の背には自分のほかに、何か縄で
絡げた大きな荷物を、後先に縛しつけている。 「おおう……?」 と見ているまに、....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
小次郎は、突っ立っていた。 借りうけた三尺の木太刀を提げ、袴の襞もたらりと――
絡げもせずに、試合の場所を選んで、先に待っていた。 逞しかった。誰が見ても、憎....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
何の悲鳴も立てないので、万吉は、こうとは知らずに小舟を曳いて、近くの岸へその縄を
絡げていた。 と、誰かの跫音が、後ろを抜けた様子なので、ヒョイと振りかえってみ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
滑稽であったのは、長次郎が一足余分にあったカンジキを草鞋切れの紐を拾って無雑作に
絡げつけ、よたよたしながら下りたことである。長次郎がカンジキを穿くのさえ滑稽の感....