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給う
「給う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
給うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
る。伝吉は勿論|落胆《らくたん》した。一時は「神ほとけも讐《かたき》の上を守らせ
給うか」とさえ歎息した。この上|仇《あだ》を返そうとすればまず旅に出なければなら....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
な。諸天童子は即座にこの横道者《おうどうもの》を、目に見えぬ剣《つるぎ》で打たせ
給うた。まだしも頭《かしら》が微塵に砕けて、都大路《みやこおおじ》に血をあやさな....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
吉助「われら夢に見奉るえす・きりすと様は、紫の大振袖《おおふりそで》を召させ
給うた、美しい若衆《わかしゅ》の御姿《おんすがた》でござる。まったさんた・まりや....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
や磔《はりつけ》に遇《あ》わされていた。しかし迫害が烈しいだけに、「万事にかない
給うおん主《あるじ》」も、その頃は一層この国の宗徒《しゅうと》に、あらたかな御加....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
こちらを歩きながら、口早に基督《キリスト》の生涯を話した。衆徳《しゅうとく》備り
給う処女《おとめ》マリヤに御受胎《ごじゅたい》を告げに来た天使のことを、厩《うま....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
」を初とし、彼に与せし三分の一の安助をば下界へ追い下し、「いんへるの」に堕せしめ
給う。即《すなわち》安助高慢の科《とが》に依って、「じゃぼ」とて天狗《てんぐ》と....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
《くおんほんじ》の諸法、無作法身《むさほっしん》の諸仏等、悉く影顕《えいげん》し
給うぞよ。されば、道命が住所は霊鷲宝土《りょうじゅほうど》じゃ。その方づれ如き、....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
つ》を始め、大鷹《おおたか》二基《にき》、※《はやぶさ》二基を※《たずさ》えさせ
給う。富士司の御鷹匠は相本喜左衛門《あいもときざえもん》と云うものなりしが、其日....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
念なり。……唯仏法を修行《しゅぎょう》して、今度《こんど》生死《しょうし》を出で
給うべし。源平盛衰記《げんぺいせいすいき》
(俊寛)いとど思いの深くなれば、かく....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
のではない。実に大浦の武士道を冥々《めいめい》の裡《うち》に照覧《しょうらん》し
給う神々のために擦られたのである。
(大正十二年四月)....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
レオにかかる苦行を強いながら、何事もなげに居残ったこのフランシスを神は厳しく鞭ち
給うた。眼ある者は見よ。懺悔したフランシスは諸君の前に立つ。諸君はフランシスの裸....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
を見ているのを感じた。同時に又僕の堕ちた地獄を感じた。「神よ、我を罰し給え。怒り
給うこと勿れ。恐らくは我滅びん」――こう云う祈祷もこの瞬間にはおのずから僕の脣に....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
知遊ばされたき御思召に有之、かつ実験は小生室にて御覧に入るるため、狭き階段を上り
給うの労を御厭い無之候わば、是非御来臨願い度と存候。誠に実験は理解力のある以外の....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
握」遊ばされておるのである。もとより憲法により政治については臣民に翼賛の道を広め
給うておるのであるけれども、統帥、政治は天皇が完全に綜合掌握遊ばさるるのである。....