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給仕
「給仕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
給仕の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
ように踊ったのかい?」
そこへ僕等の興奮とは全然つり合わない顔をした、頭の白い
給仕が一人、静に鮭《さけ》の皿を運んで来た。……
(大正十五年四月十日)....
「影」より 著者:芥川竜之介
、たった一人茫然と、卓《テーブル》に肘をついている。彼の周囲にあるものは、客も、
給仕も、煽風機も、何一つ目まぐるしく動いていないものはない。が、ただ、彼の視線だ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
っていたのですからね。」
ちょうどそこへはいってきたのはこの倶楽部《クラブ》の
給仕です。
給仕はゲエルにお時宜《じぎ》をした後《のち》、朗読でもするようにこう言....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
》もグラノフォンは僕等の話にほとんど伴奏を絶ったことはなかった。
「ちょっとあの
給仕に通訳してくれ給え。――誰でも五銭出す度に僕はきっと十銭出すから、グラノフォ....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
恐る、床の上の金貨を手にとって見ましたが、
「成程こりゃほんとうの金貨だ。おい、
給仕、箒《ほうき》と塵取りとを持って来て、これを皆掃き集めてくれ。」
給仕はす....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
にはめこんだ鏡の前の、卓《テエブル》へ行って腰を下した。そうして、用を聞きに来た
給仕に珈琲《コオヒイ》を云いつけると、思い出したように葉巻を出して、何本となくマ....
「葱」より 著者:芥川竜之介
かんだ》神保町辺《じんぼうちょうへん》のあるカッフェに、お君《きみ》さんと云う女
給仕がいる。年は十五とか十六とか云うが、見た所はもっと大人《おとな》らしい。何し....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
食事が続いている。しかし今日《きょう》はいつもよりは、一層二人とも口が重かった。
給仕の美津《みつ》も無言のまま、盆をさし出すばかりだった。
「今日は慎太郎《しん....
「路上」より 著者:芥川竜之介
いて、窓の外の往来へ退屈そうな視線を落していた。俊助は外套《がいとう》と角帽とを
給仕の手に渡すが早いか、勢いよく野村の卓子《テエブル》の前へ行って、「待たせたか....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ならばそんな事は、恐れ多い次第なのですが、御主人の仰《おお》せもありましたし、御
給仕にはこの頃御召使いの、兎唇《みつくち》の童《わらべ》も居りましたから、御招伴....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
馬の脚を二本ぶら下げたなり、すうっとまたどこかからはいって来た。ちょうどホテルの
給仕などの長靴《ながぐつ》を持って来るのと同じことである。半三郎は逃げようとした....
「或る女」より 著者:有島武郎
た葉子が、慎みの中にも才走った面影《おもかげ》を見せて、二人《ふたり》の妹と共に
給仕《きゅうじ》に立った。そしてしいられるままに、ケーベル博士からののしられたヴ....
「星座」より 著者:有島武郎
真黒に競合《せりあ》って鮭の昇ってくる具合を見つめていた……それは清逸が孵化場の
給仕をしていたころに受けた印象の一つだったが、火影を見るにつけてそれがすぐに思い....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
のに」 僕はこんなことを考えながら、もう一度廊下を引き返して行った。廊下の隅の
給仕だまりには一人も
給仕は見えなかった。しかし彼等の話し声はちょっと僕の耳をかす....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
と、客のひとりがさけびました。 「どうです、いっしょにやりたまえ。」 ふたりの
給仕のむすめがはいって来ました。そのひとりは*ふた色の染分け帽子をかぶって来まし....