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「統御〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

統御の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
は満足しなくなったのを少しも考えに入れなかった)。 そうなるともう葉子は自分を統御《とうぎょ》する力を失ってしまっていた。血管の中の血が一時にかっと燃え立って....
梓川の上流」より 著者:小島烏水
に眼に映る外は、青い空と、緑の木と、碧の水。 しかしてどこから見ても、神河内を統御する大帝は穂高岳で、海抜五千七百尺の神河内から聳ゆること更に五千尺に近く、梓....
風の便り」より 著者:太宰治
れども決して絶望しなかったのです。鉄石の義心は、びくともせず、之《これ》を叱咤し統御し、ついに約束の自由の土地まで引き連れて来ました。モーゼは、ピスガの丘の頂き....
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
ーム》形の部に入るべきであろう。 しかも北から南までを通じての日本アルプスを、統御する威厳と運命とを備えているものは、畢竟《ひっきょう》するに日本山岳の欽仰《....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
嶽とが、惜しげもなくこの英断に出た。言うまでもなく、参覲交代の制度は幕府が諸藩を統御するための重大な政策である。これが変革されるということは、深い時代の要求がな....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
け継いだとは言うものの、不幸にして内外多事な時にあたり、禍乱はしずめ得ず、人心は統御し得ず今また半途にして股肱の臣までも罷めさせられることになった、畢竟これは不....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とえを引き、彼ら戦功の兵も少々|厄介視せらるる姿になって行ったと評した。当時軍隊統御の困難は後世から想像も及ばないほどで、時事を慨し、種々な議論を起こし、陸軍省....
少年探偵長」より 著者:海野十三
。 彼は大胆にして細心、経綸に富むと 共に機械に趣味を有し、よく六千人 の部下を統御せり。また彼の部下ヘ ザールは、デルマが去りし後も一年 有半日本に停り、淡路....
省察」より 著者:デカルトルネ
に弛めてやり、かくして、やがて適当な時に再び引き締める場合、それがいっそう容易に統御せられ得るようにしよう。 そこで我々はかの普通にすべてのもののうち最も判明....
次郎物語」より 著者:下村湖人
中にかえってそれを喜んでいる者がある。それは、規律という口実の下に、生徒を安易に統御することが出来るからだ。」とか、そういった意味のことを、熱心に説いてきかせた....
アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
挙法はしない。だから彼らは皮膚の色だの人種だのには頓着なしに、学問がよく出来て、統御の才ある者を選挙する。つまり彼らは男の子も女の子も、みんな一致して章子さんを....
明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
かなければならぬ。世界のあらゆる方面に法則態の現われがあるが、人間社会を整理し、統御してゆくに当っては、法律制度のごとき諸種の規定を要する次第で、その法律制度の....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
分りませんが、理想を製造する国であります。この理想ということを解しなくてインドを統御することはとうてい為し得ないことであります。理想と申しましても非常に風変りの....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
ドのような分界を立てて,やっているけれども,俺なんかは俺の幾何学でもってそれらを統御するのだと,そういう事らしく,例の六週間を聴いていると,そういう統一的の精神....
建国の事情と万世一系の思想」より 著者:津田左右吉
小国家の一つでありながら、その君主が附近の他の幾つかの小国家の上に立ってそれらを統御したものもあったようである。君主の権威は民衆から租税を徴しまたはかれらを使役....