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統括
「統括〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
統括の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
た客観という者はない。真理とは我々の経験的事実を統一した者である、最も有力にして
統括的なる表象の体系が客観的真理である。真理を知るとかこれに従うとかいうのは、自....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
た水浅黄《みずあさぎ》縮緬の半襟をかけた奴で、帯上はアレハ時色《ときいろ》縮緬、
統括《ひっくる》めて云えばまず上品なこしらえ。 シカシ人足《ひとあし》の留まる....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
西洋人の紀行中の記事に、数十種を算する献立のどれもこれもみんな一様な黴のにおいで
統括されていた、といったようなことを書いている。 もう一つ日本人の常食に現われ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ました。なぐさめることではなくて、なぐさめられる心、それについて。芸術家の現実を
統括してゆく力として。詩性として。もちろんこの判断はアランの限度のうちで云われて....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ザックのこの小説のように関係をもった国々の同時代を扱った作品までを考えさせるだけ
統括的なものは感じさせません。そこにあの作者の規模が示されているのだということを....
「科学上における権威の価値と弊害」より 著者:寺田寅彦
ものの中にまた色々の部門がおのおの非常な発達をしている。たとえ日進月歩の新知識を
統括する方則や原理の数はそれほど増さないとしても、これによって概括せらるべき事実....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
。 ただ、一番始末のいい場合は、学問の本山であるところの西洋の第一流の大家達の
統括の下に開拓され発達させられた一つの明確な区劃内に限られた部門の中で、かの地の....
「マルクス主義と唯物論」より 著者:三木清
主観はもはや存在の一つであることをやめて、むしろあらゆる存在を向うに廻してそれを
統括するという普遍的意味を負うものとなった。最近においてフッサールの現象学は、―....