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「絵かき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵かきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
おれはどっちの生活にも真剣にはなれないのだ。おれの絵に対する熱心だけから言うと、絵かきになるためには充分すぎるほどなのだが、それだけの才能があるかどうかという事....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
かえるようであつた。このとき私の心は全く二つに分裂してしまつていた。 「おまえは絵かきではないか。文学が何だ。武者小路が何だ。絵だけで安心ができないのか。何を求....
あのころ」より 著者:上村松園
母は私が絵を買うとさえ言えば、いくらでも、おうおうと言って買ってくれました。将来絵かきにするつもりではなかったのでしょうけれど、好きなものなら――と言った気持ち....
北穂天狗の思い出」より 著者:上村松園
たてながらのんびりした調子で話しかけている。非常に絵が好きらしく「東京からはよく絵かきさんが来る」とか「京都の方からもいろんな人が来るし、宇田|荻邨さんや中村岳....
棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
事どすな」 「いろはよりも大したもんどす」 私と私の母は声をそろえて感歎した。絵かきの私など、その七福神の一つ一つの表情にまで感心したものである。 「父はこれ....
雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
も厳然と相|容れざる特異な相が現われていなければなりません。いったい現代では「女絵かき」が一種の流行になっているのではないかと思われます。みんなで成り上ってしま....
透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
からって、あんなに金ばなれのいいお客さんをことわる人があるものですか。夏になって絵かきさんたちが避暑にくるまでは、気むずかしくても、きちんきちんとお勘定を払って....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
は誰もまいりませぬな。」と、与茂四郎は念を押すようにまた訊きました。 「ほかには絵かきの文阿先生が……。」 「あ。」と、与茂四郎は小声で叫びました。「誰かを走ら....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の女の人相や風俗を訊きただして、半七と亀吉は寺僧らに別れた。 「その女というのは絵かきでしょうね」と、亀吉は云った。 「むむ。どうで偽物をこしらえるのだから、絵....
殿さまの茶わん」より 著者:小川未明
響いていたのであります。代々の主人は、山から出る土を吟味いたしました。また、いい絵かきを雇いました。また、たくさんの職人を雇いました。 花びんや、茶わんや、さ....
山越しの阿弥陀像の画因」より 著者:折口信夫
である。喜八郎老人の、何の気なしに買うて置いたものが、為恭のだと知れ、其上、その絵かき――為恭の、画人としての経歴を知って見ると、絵に味いが加って、愈、何だか因....
この握りめし」より 著者:岸田国士
つてはいつとらんじやろう。これは、わしの腹ひとつで今まで我慢しとつた。相手が若い絵かきと来とるでね。昔、なんたらいう立派な絵かきが、貧乏しとる頃、ある宿屋に泊つ....
少年の食物」より 著者:木村荘八
私より年長でした。 その後この新籾は死んだと聞く。非常に僕を刺戟した、最初の「絵かき」である。 何でもその頃と思う。銀座の――何処だかわからないが、兎に角工....
華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
説した。彼は又、演出がいかなるものか語った。 「小説家は何枚かいてもいいんだし、絵かきはどんな大きさの絵をかいてもいいんだし、映画も演劇も、時間に制限ないのに、....
おせん」より 著者:邦枝完二
前さん、あれァ何を焼く匂だと思ってるの」 「分ってらァな」 「何んだえ」 「奴ァ絵かきッて振れ込みだが、嘘ッ八だぜ」 「おや、絵かきじゃないのかい」 「そうとも....