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絵はがき
「絵はがき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵はがきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
色して、中休みに猪口の酒を一口した。…… 「……姐さん、ここの前を右へ出て、大な
絵はがき屋だの、小料理屋だの、賑な処を通り抜けると、旧街道のようで、町家の揃った....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
なかなかうまいそうだあ。――ああ、なに、うんそうか、土産ものも売っとるう、写真に
絵はがき、首かざり、宝石入指環、はみがきに靴墨。――ちぇっ、そんなものは沢山だ」....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
なら、T駅の入口には、人間一人居なかったからである。といって、これはなにも写真や
絵はがきのような固定した風景でもなかった。それはなぜかというのに、T駅の高塔の上....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
真に「痛快なるハイカラ女学生」じゃあるまいか。 * 昨日保子さんから猫の
絵はがきを戴いた。何だか棒っ切の先から煙の出てるのを持っているが、あれが物の本で....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
人身で堺の家に同居していた、僕の女房の保子が、からかい半分に猫が煙草を吸っている
絵はがきを送って来た。僕はすぐに「あれは物の本で見る煙草というものらしいが、さて....
「牛」より 著者:岡本綺堂
のか。こうなるとどっちが若いか判らなくなるが、まあいい。干支にちなんだ丑ならば、
絵はがき屋の店を捜してあるいた方が早手廻しだと言いたいところだが、折角のおたずね....
「渋温泉の秋」より 著者:小川未明
盆や、茶たくや、こまや、玩具などを並べている。其の隣りには、果物店があった。また
絵はがきをも売っている。稀に、明日帰るというような人が、木地細工の店に入っている....
「舞子より須磨へ」より 著者:小川未明
らないのにと思うと、低徊して去るに忍びなかった。 『敦盛そばや』に来て、この友に
絵はがきにたよりを書いた。十五六歩左手に敦盛の墓がある。やっと一杯のそばを食べた....
「光は影を」より 著者:岸田国士
印に落ちつくと、暇があり余るほどあつたのに、やつと二度、それも所属部隊名を略した
絵はがきの程度であつた。 家からの便りは、それゆえ、太平洋戦がはじまると間もな....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
を置いて行ったものだ。 ちょいとあとへもどって、四丁目の四角をまがってみよう。
絵はがきの上方屋は、ここへ移ってから十七、八年にもなろう、いやもっとになるかもし....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
うに降って心が沈んでいけません。妹が今朝謙さんの「朝」を送ってくれました。文展の
絵はがきなど見ながら、東京の様子をしのんでいます。早くあなたがたにもお目にかかり....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
産として、彼女のピアノの上の壁の為めに買ってやるには少々高価であり過ぎる。そこで
絵はがきを買って待たせておいた自動車へ埋まり、銀座へ出て、ハンドバックを買ってや....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
てありました」 こう言いながら、近藤女史は立ちあがって奥へ行き、間もなく一枚の
絵はがきを手にして入ってきました。俊夫君は、それを受け取って検べました。 「なる....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
くても繃帯を巻いている方がいいとさえ思った。 東京に行っている竜一から、ある日
絵はがきが来た。それには、春子からも「お土産を待っていらっしゃい」と書きそえてあ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
郎をつれて書店に出かけた。 ひととおり必要な教科書や学用品を買ったあと、次郎は
絵はがきがほしいと言い出した。すると俊亮は、いかにも無造作に、 「買いたいものが....