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絵双紙
「絵双紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絵双紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
なく腹が立つ。で、ある時|小川町《おがわまち》を散歩したと思い給え。すると一軒の
絵双紙屋の店前《みせさき》で、ひょッと眼に付いたのは、今の雑誌のビラだ。さア、其....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しで、 「許せよ」 おうようにいいながら、そこの支倉屋《はぜくらや》と書かれた
絵双紙屋の店先へずかずかとはいっていったようでしたが、店の奥にこごまっている主人....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、お糸坊。おまえこないだっから、おじさんが好きだといったな」 「ええ、大すきよ。
絵双紙でみた名古屋|山三《さんざ》そっくりなんだもの――」 この少しこまっちゃ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「まだあるか?」 「ござります」 「なに! ある!――やはり料亭か」 「いいえ、
絵双紙屋でござんす」 「アハハハハ。ほかならぬあいつのことじゃ。うちをまちがえて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
いこう》と、その郎党によって退治されているはずのものです。しかしながらその面影は
絵双紙に残って、彼等少年たちの印象に実在しているのでしょう。 かくて、少年たち....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
様は、半紙で小さな坊主つくりを作って、千代紙の着物をきせることもあるが、多くは、
絵双紙店《えぞうしや》で売っているのを切りぬく。自分ひとりではつまらないが、向側....
「幼年時代」より 著者:堀辰雄
は、はじめて私の見る怪物のような、大きな銅像が立っていた。その近くにはまた一軒の
絵双紙屋があった。その
絵双紙屋で、彼は私のためにその一冊を何気なく買ってくれたり....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
て新内《しんない》をやらせたり、声色《こわいろ》つかいを呼込んでいるのもあった。
絵双紙屋の店には新版ものがぶらさがる。そぞろあるきの見物はプロマイド屋の店さきに....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ころは驕《おご》っていた。芝の泉市《せんいち》だの、若狭屋《わかさや》だのという
絵双紙屋から頼みにきても、容易なこっては描いてやらなかった。その時分、定さんとい....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
くださりませ」 と云った。 その後も例の新発意が、絶えず店の前を通ることや、
絵双紙屋で自分の一枚絵を買っていた姿を見かけたことなどを、心のうちで思いながら、....
「竹本綾之助」より 著者:長谷川時雨
の数であったので、幾枚も幾枚も振りおとして掛けかえた。役者の似顔絵で知られていた
絵双紙《えぞうし》やの、人形町の具足屋《ぐそくや》では、「名物人気揃」と題して、....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
り過ぎた。私、目についているのは、結綿に鹿の子の切、襟のかかった衣に前垂がけで、
絵双紙屋の店に居た姿だ。 先刻の文金で襟なしの小袖でさえ見違えたのに、栗鼠のコ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
外国人の書面――後代の面目 似顔絵と双六 「霜夜鐘十字辻筮」――芝居の草双紙――
絵双紙屋――春近しの感――六三掛け 興行困難時代 開場期日――劇場の経営惨澹――....
「思い出草」より 著者:岡本綺堂
。 三 西郷星 かの西南戦役は、私の幼い頃のことで何にも知らないが、
絵双紙屋の店に色々の戦争絵のあったのを記憶している。いずれも三枚続きで五銭位。ま....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
であったが、喜兵衛は更に袋の新らしい工風をした。その頃は何に由らず彩色人の摺物は
絵双紙屋組合に加入しなければ作れなかったもので、喜兵衛はこれがために組合へ加入し....