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「絵双紙屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵双紙屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
予が半生の懺悔」より 著者:二葉亭四迷
なく腹が立つ。で、ある時|小川町《おがわまち》を散歩したと思い給え。すると一軒の絵双紙屋の店前《みせさき》で、ひょッと眼に付いたのは、今の雑誌のビラだ。さア、其....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しで、 「許せよ」 おうようにいいながら、そこの支倉屋《はぜくらや》と書かれた絵双紙屋の店先へずかずかとはいっていったようでしたが、店の奥にこごまっている主人....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「まだあるか?」 「ござります」 「なに! ある!――やはり料亭か」 「いいえ、絵双紙屋でござんす」 「アハハハハ。ほかならぬあいつのことじゃ。うちをまちがえて....
幼年時代」より 著者:堀辰雄
は、はじめて私の見る怪物のような、大きな銅像が立っていた。その近くにはまた一軒の絵双紙屋があった。その絵双紙屋で、彼は私のためにその一冊を何気なく買ってくれたり....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
て新内《しんない》をやらせたり、声色《こわいろ》つかいを呼込んでいるのもあった。絵双紙屋の店には新版ものがぶらさがる。そぞろあるきの見物はプロマイド屋の店さきに....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ころは驕《おご》っていた。芝の泉市《せんいち》だの、若狭屋《わかさや》だのという絵双紙屋から頼みにきても、容易なこっては描いてやらなかった。その時分、定さんとい....
山の手の子」より 著者:水上滝太郎
ニコニコして見ていらっしゃった。玩具屋の側《かわ》を次第に下って行くと坂の下には絵双紙屋があった。この店には千代紙を買いに行く、私の姉のお河童《かっぱ》さんの姿....
一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
くださりませ」 と云った。 その後も例の新発意が、絶えず店の前を通ることや、絵双紙屋で自分の一枚絵を買っていた姿を見かけたことなどを、心のうちで思いながら、....
式部小路」より 著者:泉鏡花
り過ぎた。私、目についているのは、結綿に鹿の子の切、襟のかかった衣に前垂がけで、絵双紙屋の店に居た姿だ。 先刻の文金で襟なしの小袖でさえ見違えたのに、栗鼠のコ....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
外国人の書面――後代の面目 似顔絵と双六 「霜夜鐘十字辻筮」――芝居の草双紙――絵双紙屋――春近しの感――六三掛け 興行困難時代 開場期日――劇場の経営惨澹――....
思い出草」より 著者:岡本綺堂
。 三 西郷星 かの西南戦役は、私の幼い頃のことで何にも知らないが、絵双紙屋の店に色々の戦争絵のあったのを記憶している。いずれも三枚続きで五銭位。ま....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
であったが、喜兵衛は更に袋の新らしい工風をした。その頃は何に由らず彩色人の摺物は絵双紙屋組合に加入しなければ作れなかったもので、喜兵衛はこれがために組合へ加入し....
四谷、赤坂」より 著者:宮島資夫
てくるなどは、今日ならば必ず教育上の問題として、区会の議題位にはなったであろう。絵双紙屋 日清戦争後、大横町の角に、永田という薬屋が出来た。銅張りの建築で、そ....