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「絵筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絵筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
出した。 「それから孤芳という女絵かきのお話ですが、これは親兄弟もない独り者で、絵筆を持てば相当の腕もあるんですが、どこの師匠に就いて修業したというでもなく、ま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、その器用不器用などは大した問題でもなかったが、澹山の別に恐れるところは、彼女が絵筆の稽古をかこつけに、今後はいっそう親しく接近して来ることであった。しかし今の....
「闖入者」より 著者:大阪圭吉
の二階の東室で発見された。 まだ旅装も解かぬままにその上へ仕事着を着、右手には絵筆をしっかりと握って、部屋の中央にのけぞるように倒れている亜太郎の前には、小型....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
匹はもう出来あがって、残りの一匹をかいている最中にこの事件が出来したので、文阿は絵筆をおいて起ちました。 「先生もお出でになるのですか。」と、増右衛門は止めるよ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いと注意した。夜になると、たちまち家根瓦に物音がきこえた。 夜半に至って、彼が絵筆を地になげうつ音がかちりときこえた。家根瓦にも再び物音がきこえた。彼は戸をあ....
「すり替え怪画」より 著者:海野十三
の怪行為は続いた。 それが終ると、こんどは絵具箱からパレットを取出し、それから絵筆を右手にとった。それから彼女は、非常な手練と速さを持って、さっき白塗りにした....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
ある」 そういって艇長は、ゴム風船の入った箱を、卓子のうえへもってきて、片手に絵筆をにぎつた。それから艇長の手が、器用にうごきはじめる。 そうなっては、もう....
「壁の眼の怪」より 著者:江見水蔭
見た。中腹には名も知れぬ小さい神社があった。そこの境内には青萱が繁っていた。最早絵筆を取る心はなかった。怪しきまでに魂を浴泉の美女の為に奪い去られたのであった。....
「三人の師」より 著者:上村松園
生の画風をすてようとすればするほど画が混乱してくるのである。 一時は絶望の末、絵筆をすてようとさえした。自分にはまっとうな絵をかく才能はないのではなかろうか、....
「画室談義」より 著者:上村松園
は桜花ばかり描いた縮図帳が、と私の上下の画室内部には、私の絵に必要な用紙、絵具、絵筆から絵具の皿に及ぶさまざまなものが散在していて、私でないとどこになにがあるか....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
ていただいたという心持がしております。 生いたち どうして私が生涯を絵筆を持って立つようになりましたものか、ただ、私は小さい時から絵が好きで好きでた....
「健康と仕事」より 著者:上村松園
、締切日が迫って来たのと、描き出すとこちらが筆をやめようとしても手はいつの間にか絵筆をにぎって画布のところへ行っているという、いわば絵霊にとり憑かれた形で、とう....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
枝振よき栂の枯木を見つけて写生する。すぐ近くの笹の中では、藪鶯が一羽二羽、ここに絵筆走らす旅人ありとも知らで、ささ啼きの声が忙しない。 池の茶屋に着いたのは一....
「日本画と線」より 著者:上村松園
「日本画」殊に風俗画の特有な妙所は何処にあるかと考えてみますると、まず主にそれは絵筆の尖端からいろいろな味を以て生れて来て、自由自在に絹や紙の上に現われてくる「....
「想い出」より 著者:上村松園
土田麦僊さんが御在世の折、よく私の筆｜胼胝が笑い話になりましたものです。 無理もないことで、私が絵筆を執り始めてから、今日まで丁度丸々五十年になります。今年六十七歳になりまする....