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絶
「絶〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絶の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
でしまう。少年はいろいろあせった後《のち》、こちらを向いて歩きはじめる。ほとんど
絶望に近い表情。
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カッフェの飾り窓。砂糖の塔、生....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
床《とこ》の間《ま》にはいつ行っても、古い懸物《かけもの》が懸っている。花も始終
絶やした事はない。書物も和書の本箱のほかに、洋書の書棚も並べてある。おまけに華奢....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
みたいてい》な骨折りではない。しかも讐家《しゅうか》の放った細作《さいさく》は、
絶えず彼の身辺を窺《うかが》っている。彼は放埓《ほうらつ》を装って、これらの細作....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
から決闘にでもなるのですか?
保吉 いや、ただ夫は達雄の来た時に冷かに訪問を謝
絶《しゃぜつ》するのです。達雄は黙然《もくねん》と唇《くちびる》を噛んだまま、ピ....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
である。浴室の窓や戸じまりを厳重にしたのもそのためである。しかし彼はそれでもなお
絶えず不安を感じていた。また不安を感じたのも無理ではなかったのに違いない。なぜと....
「狂女」より 著者:秋田滋
ませたり、小さな冷肉の片を口のところまで持っていって食べさせてやったりしていた。
絶望の底にあるこの魂のなかでは、どんなことが起っていたのだろう。それは知るよしも....
「墓」より 著者:秋田滋
ついて物を考えることなどは出来なかったのであります。彼女が死んでしまうと、劇しい
絶望のために、わたくしは茫然としてしまって、もう考えも何もなくなってしまいました....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ストルを傍らに置いて書き綴った手記である。私はこれを極めて興味あるものだと思う。
絶望の果てに決行されるこうした行為の裏面に、世間の人が極って探し求めるような大き....
「初雪」より 著者:秋田滋
たくなってしまうような気がした。良人は夕餉の時刻にならなければ帰って来なかった。
絶えず猟に出かけていたからである。猟に行かなければ行かないで、種蒔きやら耕作やら....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
けたりとて油断ならずと懐中へ手を差し入れて彼の胴巻を探るに、悲しやある事なし。気
絶して其所に倒れんとするほどになり、二階に駆け上りて裸になりて改めれどなし。泣く....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
熱心や能力に対して気の毒ではあるが、王立協会のただ今の財政では、これを増す余地は
絶対にない」ということが書いてある。 しかしその翌年に、下院議員のジョン・フー....
「寡婦」より 著者:秋田滋
て来る水分がからだを包んでしまう。射手たちはこのひッきりなしに襲ってくる水攻めに
絶えず身をかがめ、犬も悲しげに尾を垂れて、肋骨のうえに毛をぺッたりくッつけていた....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いアメリカのほかのところでは、移住民や種々な改善が奔流のようにぞくぞく流れこみ、
絶えず変化しているが、その大きな急流もこの渓谷にはまったく気づかれずに流れてゆく....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
彼はながい間じッと耳を澄して聞いていた。ある時は右の方に、またある時は左の方に、
絶えず何かしら聞えるような気がした。今はもう気も顛倒してしまった彼は、我が子の名....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ンデルを死刑にした。彼はなぜ自分の五人の子を殺害したのだろう。なぜだろう。生命を
絶つことが一つの快楽であるような人がよくある。そうだ、そうだ、それは一つの快楽な....