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「絶つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶つの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
秋山図」より 著者:芥川竜之介
けは、手離すことを肯《がえん》じません。翁はついに秋山図《しゅうざんず》には意を絶つより外《ほか》はなくなりました。 * * * ....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
き、自ら振作するの勇気は、もって笑いつつ天災地変に臨むことができると思うものの、絶つに絶たれない係累が多くて見ると、どう考えても事に対する処決は単純を許さない。....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の婢僕として働くようになり、また実験的の仕事を軽侮するような有識者の考え方も跡を絶つようになった。しかし初めのうちはやはり昔からの先入的な意見の抵抗があり、また....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
向けて急航して行った。やがて彼等は、大鳴門司令長官の前に立って、米国艦隊の退路を絶つ機雷の敷設状況と、なお布哇攻略の機が如何に熟しているかを、審さに報告すること....
戦話」より 著者:岩野泡鳴
て見ると、よく、まア、あないな勇気が出たことや。後について来ると思たものが足音を絶つ、並んどったものが見えん様になる、前に進むものが倒れてしまう。自分は自分で、....
転機」より 著者:伊藤野枝
緒に流れ込んでくるので、鉱毒問題の余炎がとかく上りやすいので、政府ではその禍根を絶つことに腐心した。 水害の原因が水源地の濫伐にあることは勿論であるが、栃木、....
男女関係について」より 著者:大杉栄
には行かなかった。また君自身としても、もし君の要求が容れられなければ僕との関係を絶つと決心したものの、なお僕に対して抱いている君の深い愛を、認めない訳には行かな....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
立たない。そうして、その正体をたしかに説明して聞かせなければ、女どもの不安の根を絶つことは出来ない。こう思って、父はそっと雨戸を一枚あけて、草履をはいて庭に降り....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
め暮していた。それは、法水が持ち出した混沌画の魅力に圧せられて、彼は模索の糸を、絶つことができなかったからである。 ――ああ法水がキッパリと云い切った態度から....
」より 著者:岡本綺堂
立たない。そうして、その正体をたしかに説明して聞かせなければ、女どもの不安の根を絶つことは出来ない。こう思って、父はそっと雨戸を一枚あけて、草履をはいて庭に降り....
狂人日記」より 著者:秋田滋
ンデルを死刑にした。彼はなぜ自分の五人の子を殺害したのだろう。なぜだろう。生命を絶つことが一つの快楽であるような人がよくある。そうだ、そうだ、それは一つの快楽な....
妖怪学」より 著者:井上円了
自ら自身の心を観念して、病死の懸念するに足らざるを究め明らかにして、精神の妨害を絶つをいう。すなわち、禅家の療法これなり。つぎに他観法とは、他の事物を観察して、....
迷信解」より 著者:井上円了
思わる。世間に愚民は多きに相違なきも、明治の盛代には、早くこのようなる迷信の跡を絶つようにしたいものである。 淫祀のことにつきては『草茅危言』に論じてあるから....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
物語も先ずここで終ることにする。明治の劇談を団菊左の死に止めたのは、“筆を獲麟に絶つ”の微意にほかならない。....
古事記」より 著者:太安万侶
皇后樣は既にお隱れになりましたからもはや戰うべきことはないと言わしめて、弓の弦を絶つて詐《いつわ》つて降服しました。そこで敵の將軍はその詐りを信じて弓をはずし兵....