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絶佳
「絶佳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
絶佳の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
住みしが、海近くて波の音|聒《やかま》しとて本宮へ行けり。熊野三景の一とて、眺望
絶佳の丘上に七町余歩の田畑山林あり。地震|海嘯《つなみ》の節大用ある地なり。これ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
なかなか気持よきところなり、王滝村にて昼食をなし十二時出発木曾鞍馬橋を渡る。風景
絶佳なり。橋の下百尺くらいのところに川あり、両岸絶壁をなし、他に求め得ざるものあ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
き取りて食べ試みると奇妙に旨《うま》いとて、予に半分くれた。予食べて見るに味わい
絶佳だから、間違いはその方の不調法ながら旨い物を食わせた段感賞すと減らず口|利《....
「火星探険」より 著者:海野十三
五|粁《キロ》ばかり西北方へ行った地点にあり、コロラド大峡谷を目の前に眺める眺望
絶佳な丘陵の上にあった。それは一つの巨大なる塔をなしていた。しかもその塔は、西の....
「今にわれらも」より 著者:宮本百合子
私は、クリミヤ地方を旅行した時見た農民のための療養院の話もした。海に、面して眺望
絶佳なところに床まで大理石ばりの壮大な離宮がある。それが今は農民のための療養所で....
「夜の靴」より 著者:横光利一
充分結構なことだ、深謝して辞退したきこと、久左衛門にいう。しかし、この村には眺望
絶佳の場所が一つある。そこが眼から放れない。その一点、不思議な光を放っている一点....
「画舫」より 著者:豊島与志雄
ら、いつまでも無言のままでいました。 湖の北岸の葛嶺の頂きにある初陽台は、眺望
絶佳の場所とされています。夏には遊歩の人が多くあります。けれども、旧暦十月朔日の....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
福島さして歩ませた。 鳥居峠へ差しかかった。 ここは有名な古戦場で、かつ風景
絶佳の地で、芭蕉翁なども句に詠んでいる。 雲雀より上に休らう峠かな 木曽の五木....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
ノ間ノ者径二尺許、其節ハ下極メテ密ニシテ上漸ク稀ナリ、枝葉繁細、筍ハ庖饌ニ充テ、
絶佳ナリ、此筍ノ出ヅル時、若シ近地堅硬或ハ礙磚石ナレバ則チ間ニ遠近ナシ、但シ出ヅ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
en laisse, 〔Avec des airs de royaute'.〕
絶佳《ぜっか》明媚《めいび》の山水《さんすい》、粉壁朱欄《ふんぺきしゅらん》燦然....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
らに一岬の突出せるを見る。しかして、後方の連山は白雪なお皚々たり。風光雄大、眺望
絶佳、これに加うるに満目凄涼蕭颯の趣ありて、太古の海山に接するの思いあり。その壮....
「三国志」より 著者:吉川英治
た」 袖を連ねて、門外へ逍遥に出た。 月小さく、山大きく、加うるに長江の眺め
絶佳なので、玄徳は思わず、 「ああ、天下第一の江山」と嘆賞した。 後世、甘露寺....
「大谷刑部」より 著者:吉川英治
し、舟路一駆すれば、京は一瞬の間にある。――しかも、平和を愛して、自適するにも、
絶佳の景」 見えでもするように、湖のほうへ、また、城の庭へ顔をうごかしつつ、 ....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
いったまいった。」と頭を動かした。 「だがね、羅風もよくいうよ。僕が天神山の眺望
絶佳な高台に居を占めたのも、詩が出来るのも童謡を作ることも、女の子が生れた時に紫....