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「絶倫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

絶倫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
た。 「――あのスター、写真で見るとスマートだけど、実物は割にチビで色が黒いし、絶倫よ」 その言葉はさすがに皆まで聴かず、私はいきなり静子の胸を突き飛ばしたが....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
してひそかに軍議に更けっていた。 第一の寵臣高坂弾正、兵法知りの山本道鬼、勇武絶倫の馬場、山県、弟信繁、子息義信、伊那の郡代四郎勝頼、土屋惣蔵は云うまでもなく....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
から攻める。一方では石子、渡辺両刑事が真向から呶鳴りつける。その合間々々には精力絶倫の庄司署長が倦まず撓まず訊問をする。一旦云わぬと決心したら金輪際口を開かぬと....
運命」より 著者:幸田露伴
。時に降将顧成、坐に在りて之を見る。成は操舟を業とする者より出づ。魁岸勇偉、膂力絶倫、満身の花文、人を驚かして自ら異にす。太祖に従って、出入離れず。嘗て太祖に随....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
様に御目通りした時の感じを、ここでちょっと申上げて置きたいと存じます。あんな武勇絶倫の御方でございますから、お目にかからぬ中は、どんなにも怖い御方かと存じて居り....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
訊いたら、そうでもないよ、とニヤニヤしていた。 この主任は六十ぐらいだが、精力絶倫で、四尺六寸という畸形的な背の低さだが、横にひろがって隆々たる筋骨、鼻髭で隠....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
お茶をのんだが、そのとき思いついたように私を口説いて、技巧がうまくてそのうえ精力絶倫で二日二晩窓もあけず枕もとのトーストやリンゴを噛りながら遊びつづけることもで....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
人に、今は故人となりましたが、蚕業新報社の社長で竹沢章という人がありました。精力絶倫非常な熱心家で、朝は未明に起き、夜は十二時より早く休んだことがありませんでし....
戯作者」より 著者:国枝史郎
にあり、他に目星しい競争者もなく、文字通り彼の一人舞台であり、かつは名文家で精力絶倫、第一人者と成ったのは理の当然と云うべきであろう。 しかし間もなく競争者は....
銀三十枚」より 著者:国枝史郎
があった。当市一流の紳商であった。新聞雑誌で知っていた。六十を過ごした老人で精力絶倫と好色とで、世間に有名な老紳士であった。 私はクラクラと眼が廻った。が、飛....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
りながらも未だ強力な或物に後髪を引かれるように思われて成らなかった。お鉄の勢力の絶倫な為に、如何に今まで圧迫されていたか分るので有った。 釣られた魚の魚畚を出....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
の眼鏡の上に黒眼鏡を二重にかけている。顎骨の角張って突出しておる所はいかにも精力絶倫らしい相貌で、手はすこぶる大きく、両脚は曲り歩くたびに脊を曲げて妙に腰を振る....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
り難いのは予期されるので、決して無関心ではいられなかったろう。それにもかかわらず絶倫の精力を持続して『八犬伝』以外『美少年録』をも『侠客伝』をも稿を続けて連年旧....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
、わたしも呆れてただぼんやりしている位で、その博識におどろくと共に、その記憶力の絶倫なるにわたしは胆をひしがれてしまった。こういう始末で、初めはただぼんやりと口....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ハーレムの王である。 うわおう。 再び彼は咆哮した。 堂々たるその勇姿、絶倫の性慾、全身の膨脹、悪戦苦闘の恐るべき忿怒相と残虐性|亢奮とは今や去って、傲....