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継子扱い
「継子扱い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
継子扱いの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放浪」より 著者:織田作之助
の子と違うのかと改めて情けない気持になった。 叔父叔母はしかし、順平をわざわざ
継子扱いにはしなかったのだ。そんな暇もないといった顔だった。奇体《けったい》な子....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
を好まない、またこの頃の一部の若い人たちのように、日本アルプスからとかく、火山を
継子扱いにして扉の外に突き出すことにも、与《く》みされない。 火山の特徴として....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
。そして私は平安と共に進歩を欲する。潤色と共に創造を欲する。その衝動を社会は今|
継子扱いにはしているけれども――そして社会なるものは性質上多分永久にそうであろう....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
う」とか心からの温情をもって助言をしてくれるのも、宿内の旦那衆仲間からはいくらか
継子扱いにされるあの伊之助のほかになかった。彼は裏の隠居所の方に気を配りながらも....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
この地上に於ける最高の学問となって来るのです。同時にこの大学みたように精神病科を
継子扱いにする学校は、全然無価値なものになってしまうのです。……ですから、それを....
「量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
を得るに苦しむのが常である。それが困難であればこそ従来の自然探究者から選み残され
継子扱いにされて昔のままにわれわれの眼前にそのだらしのない姿を横たえているのであ....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
で、這い上っている、偃松の中には、風で種子を飛ばされたと見える白檜が、一、二本、
継子扱いをされたように、悄然とサルオガセを垂れながら、白く骨立っている、弱きもの....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
憧れたりしわが友よ、僕は君を哀れに思う。かくのごとくして歓楽に※する君は歓楽から
継子扱いにされねばならなかったのだ。 かの公園に渦のごとく縺るる紅、紫、緑の洋....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
己じゃと言わっしゃりましたけに、嘉吉を荷車に縛りましたのは、明神様の同一孫児を、
継子扱いにしましたようで、貴女へも聞えが悪うござりますので。 綿の上積一件から....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
を私大に払い下げるという観念さえ生じ得る。というのは、そうした社会科学は意識的に
継子扱いなのである。これは決して法文経の帝大卒業生が役に立たぬとか社会にとって不....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
分の好き嫌いで部下を分け隔てしたり、自分がつれて入った者を引立てて前からいる者を
継子扱いするなどのことがあっては、部下を統一することが出来ないので、仕事の成績も....
「現下文壇と探偵小説」より 著者:平林初之輔
趨向《すうこう》がどの方へ向かってきたせいにもよるだろうが、他面、従来探偵小説が
継子扱いにされていた出版界の変態的な歪みに乗じて起こった一つの自然現象であるとも....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
会(桑港)があるにもかかわらず、シャスタはその中間に占居するため、どっちつかずの
継子扱いを、両方の山岳会から受けていること(あたかも日本アルプスや、秩父山脈が、....
「放浪」より 著者:織田作之助
の子と違うのかと改めて情けない気持になった。 叔父叔母はしかし、順平をわざ/\
継子扱いにはしなかった。そんな暇もないといった顔だった。奇体な子供だと思っても、....