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続けざま
「続けざま〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
続けざまの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「将軍」より 著者:芥川竜之介
に銃を振り振り、彼の目の前に闇を破った、手擲弾の爆発にも頓着《とんちゃく》せず、
続けざまにこう絶叫していた。その光に透《す》かして見れば、これは頭部銃創のために....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のでした。――あべこべに私ども夫婦はわが娘の手て済われました。夫婦が毎夜夢の中に
続けざまに見るあの神々しい娘の姿……私どもの曇った心の鏡にも、だんだんとまことの....
「親子」より 著者:有島武郎
が単調に聞こえてくるばかりだった。 父は黙って考えごとでもしているのか、敷島を
続けざまにふかして、膝の上に落とした灰にも気づかないでいた。彼はしょうことなしに....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
ますので、内心縄張内を荒らされてる様な気が仕てます、矢先へ二十一本というものを、
続けざまに拝見させられましたから、焼餅が焼けて堪らなかったと見え、何でも一時ごろ....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
、来た、来た、来やあがった、来やあがった、按摩々々、按摩。」 と呼吸も吐かず、
続けざまに急込んだ、自分の声に、町の中に、ぬい、と立って、杖を脚許へ斜交いに突張....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、うっかり酸漿に歯が触る。とその幽な音にも直ちに応じて、コロコロ。少し心着いて、
続けざまに吹いて見れば、透かさずクウクウ、調子を合わせる。 聞き定めて、 「お....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
ごとくばたりと落した。その手で、挫ぐばかり確と膝頭を掴んで、呼吸が切れそうな咳を
続けざまにしたが、決然としてすっくと立った。 「ちょっと御挨拶を申上げます、……....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
いぞ覚えませぬ。」 「はッくしょい、ほう、」と呼吸を吹いて、堪りかねたらしい捨吉
続けざまに、 「はッくしょい! ああ、」といって眉を顰め、 「噂かな、恐しく手間....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
よく突立って凜々とした大音声。 「お頼み申す、お頼み申す! お頼み申す※」 と
続けざまに声を懸けたが、内は森として応がない、耳を澄ますと物音もしないで、かえっ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
あるらしい。最も近かったのは、どこか場所は分らないが、どこん、どこん、どこん、と
続けざまに爆声聞え、壕の板がびりびりと鳴りひびいた。 ◯報道放送によると、百五十....
「海底都市」より 著者:海野十三
駄と知りつつ、それでも僕は水中を、あざらしのようにはねまわった。 やがて僕は、
続けざまに水をがぶかぶ呑んでいた。呼吸は苦しさを通り越して、奇妙に楽になった。胃....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
赤星の報告を聞いていた立松捜査課長は憤然として立上り、室内をあちこち歩きながら
続けざまに舌打ちした。赤星は彼の怒りを額に感じながら俯向いて言葉をついだ。 「犯....
「獄中記」より 著者:大杉栄
下りて来て、瞬く間に平らげてしまう。また投ってやる。面白いもんだから幾度も幾度も
続けざまに投ってやる。飯をみな投ってしまって汁ばかりで朝飯を済ましたこともある、....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
だにその正体を拝んだことがないので、はなはだ遺憾に思っています。 朝から晩まで
続けざまに本を見て居れるものでなし、例の雀もどこかへ行ってしまう、やむを得ずに南....
「郷愁」より 著者:織田作之助
している。 新吉は左の腕を消毒すると、針を突き刺そうとした。ところが一昨日から
続けざまにいろんな注射をして来たので、到る所の皮下に注射液の固い層が出来て、針が....