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綱
「綱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
綱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
斜めに見たある玩具屋《おもちゃや》の店。少年はこの店の前に佇《たたず》んだまま、
綱を上《のぼ》ったり下《お》りたりする玩具の猿を眺めている。玩具屋の店の中には誰....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
げ》の裸馬にまたがって、血にまみれた太刀《たち》を、口にくわえながら、両の手に手
綱《たづな》をとって、あらしのように通りすぎた。馬は言うまでもなく、沙金《しゃき....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
に悸毛《おぞけ》を震う様な私どもではございません。甥と私とはこれを聞くと、まるで
綱を放れた牛のように、両方からあの沙門を目蒐《めが》けて斬ってかかりました。いや....
「河童」より 著者:芥川竜之介
を起こし、部屋《へや》の隅《すみ》へ歩み寄ると、天井からそこに下がっていた一本の
綱《つな》を引きました。すると今まで気のつかなかった天窓が一つ開きました。そのま....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
で、相手になった侍を六人まで突き倒した。その仕合には、越中守《えっちゅうのかみ》
綱利《つなとし》自身も、老職一同と共に臨んでいたが、余り甚太夫の槍が見事なので、....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
した煙管《きせる》である。
前田家は、幕府の制度によると、五世《ごせ》、加賀守
綱紀《かがのかみつなのり》以来、大廊下詰《おおろうかづめ》で、席次は、世々|尾紀....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
はところどころに小ぢんまりした西洋家屋を覗《のぞ》かせたり、その又西洋家屋の間に
綱に吊《つ》った洗濯ものを閃《ひらめ》かせたり、如何にも活《い》き活《い》きと横....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
これが、この男の日頃からの習慣である。身は、傅《ふ》の大納言《だいなごん》藤原道
綱《ふじわらみちつな》の子と生れて、天台座主慈恵《てんだいざすじえ》大僧正の弟子....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
れるとは、何かの因縁《いんねん》に違いございません。それは石橋の少し先に、長い端
綱《はづな》を引いたまま、路ばたの青芒《あおすすき》を食って居りました。
この....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ってしまったのは、その動坂線の団子坂下《だんござかした》です。しかも車掌がベルの
綱へ手をかけながら、半ば往来の方へ体を出して、例のごとく「御乗りですか。」と声を....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
光の中に、老人のかぶった紗の帽子や、土耳古の女の金の耳環や、白馬に飾った色糸の手
綱が、絶えず流れて行く容子は、まるで画のような美しさです。 しかし杜子春は相変....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
せよ」と止められ、志を屈して一年程は独学したれど、はしる馬の如き出京の志し弱き手
綱に繋ぐべきにあらず。十七の春なりし。心を決して父と伯父に乞いもし許されずは出奔....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
、ふちのない丸い帽子をかぶり、手入れも調教も碌にしてない暴れ小馬にまたがって、手
綱もつけず、一本の
綱であやつっていた。彼は学校の入口まで駈けこみ、イカバッドに、....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
視を糾弾するのが、不信任案賛成の第五の理由であります。 第六点は、道義の昂揚、
綱紀粛正の面から吉田内閣を弾劾し、不信任案に賛成せんとするものであります。吉田総....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
を思い出すのに違いない。 僕は昔この辺にあった「御蔵橋」という橋を渡り、度々友
綱の家の側にあった或友達の家へ遊びに行った。かれもまた海軍の将校になった後、二、....