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網羅
「網羅〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
網羅の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
攻撃隊は隊員二十一名、人夫は、苗族《ミョウツエ》、※※《ローロー》、モッソ各族を
網羅し二百余名なのに、ここに、あらたに現われた新隊の人数総員二名とは、まずまず聴....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
内の各所にある市営の避難民バラックである。しかもここには江戸ッ子のあらゆる階級を
網羅しているので、こちらには立ちん坊、そっちには俥《くるま》屋、隣りには呉服屋の....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
はよほど複雑な動作をしたと見えるね。」 そこへドヤドヤ靴音がして、外事課員まで
網羅した全機能を率いて、捜査局長|熊城卓吉が肥躯を現わした。法水は頓狂な声をあげ....
「一つの思考実験」より 著者:寺田寅彦
ゆる実務や学術技芸はもちろん一般思想上の各方面について第一流の人たちを記者として
網羅しなければならない。これはずいぶん困難な事かもしれない。しかし私は「社会の先....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、牛鍋、かきどふ鍋、鳥鍋、鴨鍋、御寿司、御弁当――およそ普通の日本料理のすべてを
網羅していて、余白に曰く。 多人数様の御宴会には特別勉強致します。 尚仕出し御料....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
教家あり、貴族あり、学生あり、また狂える婦人あり、病める者あり、じつに社会各層を
網羅し、人生の諸相をここに集めたかの観があり、それらの人々がじつに絶対の信頼をも....
「錬金詐欺」より 著者:小酒井不木
であったために、人々はまんまと一ぱい喰わされたのである。随分沢山の智識階級の人を
網羅して居たけれどもやはり、みんな慾に眼が晦んで気がつかなかったのである。私は左....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
た。牙彫の方は牙角介甲部となりその他種々部が出来て、今では十何部となってすべてを
網羅したのであるが、最初は牙彫だけで、木彫は一両人であったのです。 かくの如く....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
ち犯行後に於ける「密室の偽造」である。これに就いても作者カーは先ず殆んどの場合を
網羅している。 「ドアと窓の二つのうち、ドアの方が遥かに使用例が多い。部屋の内部....
「妖怪報告」より 著者:井上円了
間の捕らえて、籠裏に蟄居せしむるがごときことあるを知らざりき。不幸ひとたび先生の
網羅にかかり、この籠裏に入りしより、食を得、飲を求むるにおいては労することなしと....
「遁走」より 著者:葛西善蔵
から職業的に出席したような人たちや、とにかくかなり広く文壇の批評家といった人々を
網羅した観がある。私は笹川の得意さを想うと同時に、そしてまた昨日からの彼に対する....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
為に甚だ惜むべき次第である。すなわち煩雑を省みずなるべく多く諸書に散見する史料を
網羅し、これに関係する事項を蒐集し、一つは世間の注意を喚起して以て類似の資料の報....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
たり。 ○八月、演劇改良会起る。発起者及び会員は朝野知名の政治家、実業家、学者を
網羅し、その宣言は堂々たりしが、実績の見るべきものなくして終れり。 ○八月、東京....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
から、今日に至ってもなお農民の事を百姓という。天下の百姓という言葉は一切の人民を
網羅した総称の筈でありますが、その一切の公民すなわち百姓が、これ直ちに農民という....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
ての検査表を超越した検査法である。何となればそれによってすべての先天色神異常者を
網羅し得る如く見えるからである。なお石原表による検査は極めて短時間を要するのみで....