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綿毛
「綿毛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
綿毛の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
ながら、煙草を吸おうとして面から顎を少し出して、ふとマッチを摺ると、その火が髯の
綿毛に移って、めらめらと燃えあがったことがあった。その時も彼は、これからここに敲....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
っきって汽車は山波《さんば》の磯べづたいに走っている。私の思い出から、たんぽぽの
綿毛のように色々なものが海の上に飛んで行った。海の上には別れたひとの大きな姿が虹....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
たわるを四、五の根あって地上へ支《ささ》え揚ぐる。その全面長く金色《きんいろ》な
綿毛を被った形、とんとシジアの羔《こひつじ》に異ならぬ。それに附会して種々の奇譚....
「桜の園」より 著者:神西清
くばる物なんか皆、ぼくにとっちゃこれっぽっちの権威もない。空中にふわふわしている
綿毛も同然さ。僕は、君たちの世話にはならん、君たちがいなくたって立派にやって行け....
「日記」より 著者:宮本百合子
) 天気がすっかりはれて、夕方眺めると空はまるで夏になった。浅い碧色のところに
綿毛のような白雲が白日に栄えて金色のようなクリーム色のような大変やわらかい色をし....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
)と呼んで、誰もよく知っている。 ホウコグサもヨモギも餅にするには元来その葉の
綿毛を利用したもので、往時は一つにはこれを餅の繋ぎにしたものだ。今日ヤマボクチ(....