総花[語句情報] »
総花
「総花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総花の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
、死ぬ/\と云って人に知れるといけないから、斯《こ》う云う事なら金でも借りて来て
総花《そうばな》でもして華々しくして死ぬものを、たんとは無いが有りッたけ遣《や》....
「昭和の十四年間」より 著者:宮本百合子
文芸思潮の失われた後の文学界の錯雑した諸傾向それぞれに、人間像再生の理由によって
総花を撒いた形となった。人間が社会的な存在である事実はさすがに蔽うべくもなくて、....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
りするのでもない。だが問題は、観念が人間の頭脳を通過するかしないかという均一的な
総花的な問題ではなくて、観念が夫々どのような特殊の存在に対応し又は対応しないかで....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
か、之は今日の国民が政府へ問い糾したい処だろう。――で要するに、八大政綱の最後の
総花的政綱は、説明が他のより少し長いと思ったら、果して具体的に理解するには障碍だ....
「小景」より 著者:宮本百合子
。薄みどりの優雅な花汁。 東洋趣味と鋭い西洋趣味との特殊な調和を見せている黒地
総花模様の飾瓶などを眺めていると、私の胸には複雑な音楽が湧いて来た。 亢奮が、....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
奴が有りますからねえ」 山「宜いよ、まだ掛守の中に金が有るから遣って呉れ」 と
総花でずらりと行き渡ります。 山「さア今夜は早寝にして、兼公は久し振だから半治の....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
れたのは単にチョボの太夫さんばかりではない、一座の芸術すべてに感心して、そうして
総花《そうばな》として、今坂の三蒸籠も奮発しようというくらいだから、一座上下みん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
左に持った一掴みの中から、右手で一枚を抜き取って、その片面にしめりをくれる。 「
総花にフリ撒《ま》いてやるというのに、そう遠慮するなら今度ぁ、狙撃《ねらいうち》....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
部の花もしくは果実を包んでいる内嚢壁の部を、花托(receptacle)もしくは
総花托(common receptacle)だとしていることである。これはじつに....