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総菜
「総菜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
総菜の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
をかけた。
すると医者の内弟子《うちでし》で薬局、拭掃除《ふきそうじ》もすれば
総菜畠《そうざいばたけ》の芋《いも》も掘《ほ》る、近い所へは車夫も勤めた、下男兼....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うな眼《がん》がつくよ。ろくでもねえことをべちゃくちゃとやる暇があったら、晩のお
総菜の才覚でもしておきな」 「いいえ、そりゃいたしますがね。来いとおっしゃりゃ、....
「家」より 著者:島崎藤村
墓参りの為に、お種は三吉を案内して、めずらしく家を出た。お仙は母に言付けられた
総菜の仕度をしようとして、台所の板の間に俎板を控えて、夕顔の皮を剥いた。干瓢に造....
「嵐」より 著者:島崎藤村
月日の間、私はこんな主婦の役をも兼ねて来て、好ききらいの多い子供らのために毎日の
総菜を考えることも日課の一つのようになっていた。 「待てよ。おれはどうでもいいが....
「縫子」より 著者:宮本百合子
の通り出勤して行った。 三 お針子がいるしするので、杉村では御
総菜などに手間をかけない風であった。昼になみは、米《よね》のところから貰った鰯の....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
到底見つからない。そういう目的ならば、ざらにある安い職業的料理書を見て、完全なる
総菜料理を捜したほうがいいのである。 しかし多くの科学の探究者はそれでは飽き足....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
蛛手に座敷へ散り乱れるのを、騒ぐまい、騒ぐまい。毛色のかわった犬|一疋、匂の高い
総菜にも、見る目、※ぐ鼻の狭い土地がら、俤を夢に見て、山へ百合の花折りに飄然とし....
「渡舟場」より 著者:豊島与志雄
レートだの飴だのピーナツなどを、私に持ってきて下さる。私の方では始終、兄さんのお
総菜に気をつけている。だけど、おいしい物はなかなか手にはいらないし、たまに手には....
「マーカス・ショーとレビュー式教育」より 著者:寺田寅彦
考えからすれば、あまり純粋な化学薬品のような知識を少数に授けるよりは、草根木皮や
総菜のような調剤と献立を用いることもまた甚だ必要なことと思われて来る。つまりここ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ていました。それで何処の台所へもざらに鰹が這入る。師匠の家でも或る日鰹の刺身がお
総菜に出るという塩梅、大漁のお蔭にて久しぶり我々は有難くそれを頂戴したことであっ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
。つかいはや間の隙にはお取次、茶の給仕か。おやつの時を聞けば、もうそろそろ晩のお
総菜|拵えにかかって、米を磨ぐ。……皿小鉢を洗うだけでも、いい加減な水行の処へ持....