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線描き
「線描き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
線描きの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
下製造されつつあるようだが、それは主として支那絵や日本画の方法と同じく墨をもって
線描きが施され、泥絵具が膠で溶解されて塗られているものである。絵具としては泥絵具....
「死者の書」より 著者:折口信夫
の上帛の上に、郎女の目はじっとすわって居た。やがて筆は、愉しげにとり上げられた。
線描きなしに、うちつけに絵具を塗り進めた。美しい彩画は、七色八色の虹のように、郎....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
のかい」姪の甘えるような言葉を、そのままの意味で聞いた半斎は、クックッ笑いながら
線描きの大津絵に、紅や黄土を塗りはじめる。 「ね、おじさん、あの方たちは奥にいる....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
うった。 「どこかで見たようなお方? ……」 と、ジッと見つめていると、単調な
線描きの女の顔が、自分に微笑を向けてくるように感じられだした。 魚眼という張り....
「楡の花」より 著者:中谷宇吉郎
たエルムの梢が、まだ枯枝のまま暗い空に交錯してのび出ている。仰いで見ると、墨絵の
線描きのような恰好である。 その時よく注意して見ると、どの小枝にもみな点々と心....