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「緩衝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

緩衝の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球発狂事件」より 著者:海野十三
―というよりも叩き飛ばされたのだった。 もしワーナー博士をはじめ乗組員たちが、緩衝帽衣をつけていなかったらとしたら、彼等はこの激しい衝撃によって、頭部を壁にぶ....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
の方から云えば、織田は陪臣の家だと賤しんだ。 だが、両家の間に美濃の斎藤と云う緩衝地帯がある内は、まだよかった。それが、無くなった今は、早晩衝突すべき運命にあ....
二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
。わが国と貴国とは太青洋を間に挟んだ世界の二大強国である。太青洋は、永遠に両国の緩衝地帯である。太青洋のあるお蔭で、これら二大強国は、永遠に衝突を回避できるであ....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
ぎず、又その一部分としての北支一帯の和平に他ならぬ。つまり北支一帯に於て、一種の緩衝地区とも云うべき安寧秩序の確保された地域が実現されることだけで満足するものに....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ぎず、又その一部分としての北支一帯の和平に他ならぬ。つまり北支一帯に於て、一種の緩衝地区とも云うべき安寧秩序の確保された地域が実現されることだけで満足するものに....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
の首府カブールまで伸ばしてきた、独逸航空会社には一層の野心があるのだろう。英ソの緩衝地帯である「大地軸孔」一帯を精査して、ナチスの楔を南新疆にうちこもうというの....
次郎物語」より 著者:下村湖人
うな時に、大河のような塾生をむかえたのは、非常にしあわせだったね。多分大河はいい緩衝地帯になってくれるよ。はっはっはっ。」 次郎は笑わなかった。そして、田沼先....
接吻」より 著者:神西清
らな眼。真赤な脣はまるで生きのいい鮭のよう、鼻孔は情熱を息づき、胸はといえば――緩衝器がむっちりと二つ。」 「ちょいと待ってくれ」とメルズリャコーフは穏かにさえ....
墓地展望亭」より 著者:久生十蘭
キンが転補されることになりました。……これらの者は長い間、ステファン家と王党派の緩衝をつとめ、どちらの側からも比較的好意を持たれていた男なのですが、就任早々、定....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
く、カオルは、はじかれたように立ちあがると、下草のなかを走って行って、バンパー(緩衝器)のねじまがったところをのぞきこんでいる愛一郎の背中を、力まかせにこづいた....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
りちり》と鳴る発車の電鈴《ソンネット》、車掌の呼び子、機関車がどしんと重く客車の緩衝機に突きあたったかと思うと、列車は滑《なめら》かに昇降場《ケエ》をすべり出し....
アフリカの文化」より 著者:和辻哲郎
だけである。しかし前世紀の先駆者たちが、この「ヨーロッパ文明」の地帯やその背後の緩衝地帯を突き抜けて、「いまだ触れられざる地」に達したとき、そこに彼らは至る処、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
尊氏はそれも近江の陣で知った。半生の導師、直義にとっても貴重な師。 ひとつの緩衝地帯であった師直が亡くなってからの尊氏と直義の間は、何事もすぐ直接な火花や事....
学界の純粋支持者として」より 著者:戸坂潤
界がある。日本何々学会という種類のものが夫で、主に例の研究室夫々の家の子郎党達の緩衝的外交地帯をなすものだが、同時に又研究室人の学界を一般社会に推し出すメカニズ....