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緯度
「緯度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
緯度の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
黒潮に乗って、金華山《きんかざん》沖あたりからは航路を東北に向けて、まっしぐらに
緯度を上《のぼ》って行くので、気温は二日《ふつか》目あたりから目立って涼しくなっ....
「高山の雪」より 著者:小島烏水
菜の花の末、または青葉若葉の上に、浮ぶように横たわっている。もっとも山の高低や、
緯度の如何《いかん》に随って雪の多少はあるが、高山の麓になると、一年中絶えず雪を....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
うな位置に置かれていて、その誤差はわずかに七五〇分の一にすぎない。この金字塔は、
緯度三〇度に甚だ近く、ただ二キロメートルだけ南に外れている。その北側の真ん中に入....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
まで続いている。その赭土褐砂の因をなしたというのは、建設当時移植したと云われる高
緯度の植物が、またたく間に死滅してしまったからであった。けれども、正門までは手入....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
それに、倅のクルトは鯨狼の捕獲位置から、一脈の真実性があるという。まず、その地の
緯度をいい次いで経度をいおうとしたとき、飛びきたった銃弾に斃された。それは、疑う....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
にそんな頑固《がんこ》さを教えこんでおいたのかもしれない。 サリヴァン島のある
緯度のあたりでは、冬でも寒さが非常にきびしいということはめったになく、秋には火が....
「地球要塞」より 著者:海野十三
だから、これを追跡できる飛行機は、外にはないというわけだ。――そしてクロクロ島の
緯度《いど》経度《けいど》を測って、うまく飛び下りた」 「すると、何者にも、追跡....
「関東防空大演習を嗤う」より 著者:桐生悠々
度と風向と風速とを計算し、如何なる方向に向って出発すれば、幾時間にして、如何なる
緯度の上空に達し得るかを精知し得るが故に、ロボットがこれを操縦していても、予定の....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
いうように場所の名や、または六二度一七分二〇秒、一九度二分四〇秒というように単に
緯度経度が、書き加えてあるところも少しはあった。 この記録はかれこれ二十年以上....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
いなる責任を負うべきである。いかなる捕鯨船もいまだかつてこの時期にあって、かかる
緯度の処にとどまったことはなかった。 午後九時、私はとうとうクレーグ船長に打ち....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
している。 そして、最後に二十六番目の死体が――それも麻布にくるまれ、重錘と経
緯度板をつけたままの姿であるが――ドンブリと投げ込まれたとき、火気を呼んだ火縄函....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
の危険さを示す浮氷の山を見ても、べつにあわてもしないようです。撲らはもうかなり高
緯度に達していますが、今は夏の真盛りで、イングランドほど暖かではないにしても、僕....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
たり、紅葉したりしてるところを見ると、ニュージーランドよりも、もっと南のほうの高
緯度だろうと思う」 「もしそうだとすると」とゴルドンは、双方の争いをなだめながら....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
国になく、中国になく、近畿になく、奥羽になし。信濃を中心とする諸高山には劣るも、
緯度高きを以て、山上の草木風物は、信濃附近の一万尺以上の高山と匹敵する也。 路....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
六旬不。 (六十日間、夏山の青さを目にせず、みまわせば旅の道のりは雲のかなたの
緯度経度をわたる。日暮れの雨がひとたびすぎれば四方の果てまではれわたり、北の空に....