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「練習曲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

練習曲の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
柿の種」より 著者:寺田寅彦
である。そのかわりにピアノの音のする家が多くなったが弾いている曲はたいてい初歩の練習曲ばかりである。まっ黒な腕と足を露出したおかっぱのお嬢さんでない弾き手を連想....
道標」より 著者:宮本百合子
いている銀色のローソク立てに火をとぼし、伸子は夜おそくまで、少女の心をうち傾けて練習曲をひき、また出まかせをひいた。それらは、光そのものの中に生きるような時の流....
夜の靴」より 著者:横光利一
た部屋には日光室もある。小雨が降って来て、濡れた落葉の漂う庭の向うからショパンの練習曲が聞えて来る。疎開して来ている大審院の検事総長の部屋のピアノだとのことだ。....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
。私はレコードをかけて勝手に振つけをしたり、でたらめなメロディをつくってピアノの練習曲はおさらいしなかった。しかし、その我儘な振舞がかえってよかったのである。大....
貸家探し」より 著者:林芙美子
ばをぽくぽく急ぎ足に歩くと、塀の中の校舎に灯火《あかり》がはいって、どの窓からも練習曲が流れて来て、十二、三の子供たちの頭が沢山見える。 私は、角店になった大....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
に美妙な色合いを失わない演奏法を、激称した。次の音楽会には、チェルニーの急速なる練習曲を演奏するがいいと提議した。そして、あまり身体を疲らせないように、あまり憤....
音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
なら、この時間は決して普通の人の耳にはいらない。 誰でも弾くツェルニーの『四〇練習曲』の第二六A長調は、ペテルス版では曲の速さが八分音符三つが八八となっている....
久野女史をいたむ」より 著者:兼常清佐
れは最初はベートーヴェンの第五コンツェルトであった。それからリストの『パガニーニ練習曲』やタウジヒ改作のウェーベルやショパンのゾナーテなども試みたらしかった。そ....