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「縁石〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縁石の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白日夢」より 著者:豊島与志雄
に角非常に楽しい気分になっていた。西洋人の子供かのように、軽く足を踊らして人道の縁石の上を歩いていた。すると向うに、一人の知人――かりにNとしておこう――そのN....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
その夕方、彼らは墓へ別れを告げに行った。新しく掘り動かされた墓穴のまわりの、狭い縁石に、三人ともひざまずいた。無言のうちに涙が流れた。オリヴィエはしゃくりあげて....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ニュームの響きが聞こえてきた。二人は蒼《あお》くなり無言のままで、そこにある井の縁石に相並んで腰をおろした。オリヴィエはジャックリーヌの頬《ほお》に涙が流れてる....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
立っていた。アンナは像の姿に答えて、本能的な動作で自分の両腕を差し出し、それから縁石の上に上って、柊《ひいらぎ》の枝や、鳥に啄《ついば》み残され凍り残されてる清....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
面に蕁麻《いらくさ》におおわれている。 井戸の前には、あらゆるベルギーの井戸の縁石をなしているあの大きい青い板石がない。その青い板石の代わりには一本の横木があ....
あなたも私も」より 著者:久生十蘭
さやき、婆やに、さりげない挨拶をして、サト子を庭先へ連れだした。 荒れた花壇の縁石《へりいし》のそばで足をとめると、中村は、雲籠《くもご》りの淡い月の光を浴び....
肌色の月」より 著者:久生十蘭
刑事から命令されて伊東のほうへ車を飛ばして行った連絡係の警官が帰ってきた。芝生の縁石《へりいし》のところで車をとめ、チラと二階の窓を見あげると、汗を拭きながらせ....