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「縁談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縁談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
が一度ならずあったのでございます。所が校長の話を聞いて見ますと、意外な事にはその縁談の相手と云うのが、唯今先生のいらっしゃる、このN家の二番娘で、当時私が学校以....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
、『僕は愛《アムウル》のない結婚はしたくはない。』と云う調子で、どんな好《い》い縁談が湧いて来ても、惜しげもなく断《ことわ》ってしまうのです。しかもそのまた彼の....
路上」より 著者:芥川竜之介
でも行ったような心もちがした。 「これは長野のある資産家の御嬢さんですが、何でも縁談が調わなかったので、発狂したのだとか云う事です。」 「御可哀《おかわい》そう....
妖婆」より 著者:芥川竜之介
が、勿論それくらいな事は、重々覚悟の前でしたから、「じゃ一つ御覧を願いたい。縁談ですがね。」と、きっぱり云った。――その言葉が聞えないのか、お島婆さんはやっ....
婦系図」より 著者:泉鏡花
」 と煙管を取って、 「いや、真面目に真面目に、何か、心当りでも出来たかね。」縁談 十六 時に河野がその事と言えば、いずれ婦に違いないが、早瀬....
クララの出家」より 著者:有島武郎
わき返るのをとどめ得なかった。クララの父母は僧正の言葉をフォルテブラッチョ家との縁談と取ったのだろう、笑みかまけながら挨拶の辞儀をした。 やがて百人の処女の喉....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
せる。 十七 「妙齢で、あの容色ですからね、もう前にから、いろいろ縁談もあったそうですけれど、お極りの長し短しでいた処、お稲ちゃんが二三年前まで上....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
「――賛成だ、至極いいよ。私たち風来とは違って、矢野には学士の肩書がある。――御縁談は、と来ると、悪く老成じみるが仕方がない……として、わけなく絡るだろうと思う....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の悩みは早くも十七八の娘盛りから始まりました。諸方から雨の降るようにかかって来る縁談、中には随分これはというのもあったそうでございますが、敦子さまは一つなしに皆....
一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
B しかし今度のは葉書では済まん。 A どうしたんだ。何日かの話の下宿の娘から縁談でも申込まれて逃げ出したのか。 B 莫迦なことを言え。女の事なんか近頃もうち....
初雪」より 著者:秋田滋
余りいいほうではなかったが、根が陽気な質で、見るからに逞しい青年だった。 この縁談には彼女のあずかり知らぬ財産目あての理由があった。本心が云えるものならば、彼....
山吹」より 著者:泉鏡花
だ我がままで――兄姉たちや、親類が、確な商人、もの堅い勤人と、見立ててくれました縁談を断って、唯今の家へ参りました。 姑が一人、小姑が、出戻と二人、女です――....
三枚続」より 著者:泉鏡花
ん。 あなたも何にも御存じなし、私もちっとも知らないでおります内に、あなたの御縁談が一ツ打破れたんでございまして。 これが並|一通のことじゃアありませんや。....
式部小路」より 著者:泉鏡花
です。 一人は医学士の意中を計った親類の周旋。一方はその母親から持込んだ華族の縁談。 山河内定子は、今現に、山の井医学士の令夫人だ。竹永さん。 私は蔭なが....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
、もと藩の立派な武家のお嬢さんで、……近常さんの、若くて美男だった頃、そちらから縁談のあった事があるんですとさ、――土地の按摩はくわしいんですわね――(見染めら....