縄梯子[語句情報] » 縄梯子

「縄梯子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縄梯子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
仇討禁止令」より 著者:菊池寛
っていることは、月のない闇なので、誰も気がつかなかった。 成田邸の裏手の塀に、縄梯子がかかった。 新一郎は、一番に邸内へ入った。 泉水の向うの十二畳が頼母....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
近く、一台の偵察機が、低く舞い下って来た。誰も気付かぬ裡に、機体からスルスルと、縄梯子が下ろされ、やがて飛行服に身を固めた人が、機上から姿を現わすと、一段一段と....
地中魔」より 著者:海野十三
敢にも少年探偵は、井戸の中へ飛びこんだ。飛びこんでみると、果してそこには、一条の縄梯子が懸っていた。 「やッ、こんなものを使って、岩のやつ、登って来たんだナ」 ....
少年探偵長」より 著者:海野十三
中へ下りていった。そこには、おあつらえ向きにヘリコプターが上に待っていて、綱だか縄梯子だかを下ろしてあった。 彼らが、その梯子にとりついて、だんだん上へひきあ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
た。 仮面の師父 師父ターネフは、水夫長のような身軽さをもって、マストの縄梯子をよじのぼっていった。 ニーナは、その下に立って、警戒の役目をつとめてい....
火薬船」より 著者:海野十三
脇からいだきあげ、甲板へつれていった。そのとき臨検隊長岸少尉は、舷側におろされた縄梯子を今手をかけて下りようとしたところだったが、虎船長があらわれたと知って、つ....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
漕げ。貝谷、銃を構えていろ。――そこでこのボートを幽霊船の船尾にぶらさがっている縄梯子の下へつける。おれがのぼったら、お前たちもあとからついてのぼれ」 やがて....
若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
小夜曲をうたいました。ザラは、城をぬけだすことを歌で答えます。そこで、ロデリゴは縄梯子をかけ、ザラはそれをつたっておりるのでした。 ところが、とんだことが起り....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
である。 これはおそらく永久にわたしの記憶から消え去ることはないであろう。彼は縄梯子に取りすがって、舷檣の頂きに登ろうと努めた。それはあたかも去りゆくものの最....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
ゃ」 云う間もあらず続いて一組同じような人数がやって来た。 塀へ掛けた縄梯子 「信州高島三万石諏訪因幡守様ご同勢」 「ははあさようでござりますかな」 ....
銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
で行くとその別嬪が、蓋を取ってヒョイとはいった。オヤとおれは驚いて、井戸を覗くと縄梯子がある。井戸ではなくて間道だったのさ。こいつ面白いと思ったので梯子を伝わっ....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
も近付いて行く。 二隻の支那船が商船の腹へピタリと横付けにくっつくや否や素早く縄梯子は投げられた。猿のような早さでその商船へ彼らの一団は乱れ入った。 忽ち起....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
に従って、松明を片手に奥深く進み入ると、此頃は昇降の便利を計る為に、横木を架した縄梯子が卸してあるので、幾十尺の穴を降るに格別の困難を感じなかった。二人は中途に....
最初の苦悩」より 著者:カフカフランツ
さえあった。むろん、彼の人づき合いは限られていて、ただときどきだれか曲芸師仲間が縄梯子をよじ登ってくるだけで、そうすると二人でブランコに坐り、支え綱の右と左とに....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
過去の動物である。過去に属するものはすべて死んだものである。死は永遠の生命に至る縄梯子である。生命が浄められ尊められるために生命は旧きものを過去に葬り新しきもの....