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「縡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

縡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黄鳥の嘆き」より 著者:甲賀三郎
太田医学博士が駆けつけて来たが、死後既に十二時間位経過して、昨夜の十時前後にもう切れているので、いかんとも仕方がなかった。十時前後といえば、恰度重明が寝に這入....
青服の男」より 著者:甲賀三郎
いった。 僕は生きてる 「之アどうする事も出来ない。すっかり切れている」 八太郎の急報で飛んで来た町の寺本医師は死体を一眼見ていった。 ....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
。でも、男たちが窓を外から破って、室内へはいった。 「おい、たいへんだ。旦那様が切れておいでだ」扉を内側から開けて、下男たちがいった。 旦那様は、たしかに居....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
変じて、道庵に抱えられながら、虫の息が、ついに断末魔の息となり、やがて眠るが如く切《ことき》れてしまいました。 ここで道庵が人を呼ぶか、どうかすればよかった....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にいたお雪ちゃんが、最もめざとく見て、そうして、はて、これは急病人ではない、もう切《ことき》れている人だ、お気の毒な、急病の途中、高山までよいお医者の許へとつ....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
」 文「これ吉藏、吉藏」 と呼べども答えはございませぬ。 文「はて、これも切れたか、自業自得とは云いながら二人の舟人に死別れ、何処とも知れぬ海中に櫓櫂も....
お住の霊」より 著者:岡本綺堂
み出て、今や掻堀を面白半分に騒ぎ立つ家来共を制して、もうもうそれには及びませぬ、の仔細は妾が能う知っていますと云うから、一同も不思議に思ってその顔を見つめてい....
血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
血の気を失って、半眼を見開き、口を歪めて、蒲団から上半身を現わしながら、強直して切れていた。 私は鳥渡不審を起した。 死体の強直の様子から見ると、少くとも....
地虫」より 著者:小栗虫太郎
のが横たわっていた。お勢が、恨み深げな眼を、くわっと宙に※いて、床のうえで冷たく切れていたのである。 しかも早苗は、その髪に驚くべきものを発見した。 と云....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
まで這って行って土扉に手をかけたが、力つきてまた蒲団のところまで戻ってきてここで《ことき》れたのらしい。 ひょろ松は、藤五郎のほうへグイと膝を進め、帷子の袂....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
るよう。 匕首《あいくち》かなんかで一突きに刳《えぐ》られ、あッと叫ぶ間もなく《ことき》れたのにちがいない。この穏《おだや》かな死顔を見ると、その辺の消息が....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
に痙攣《ふるい》が来て、吃逆《しゃっくり》をするような真似をひとつすると、それで《ことぎ》れてしまった。 乙平が番屋へ訴え出、番屋から北番所《きた》へ。 ....
緑衣の女」より 著者:松本泰
覆《お》うて、恐ろしさにワナ/\と打震えていた。寝室にはA老人が冷たくなって既に切《ことき》れていた。 夫人は直《ただち》に警察へ引立られた。グヰンは自動車....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
足で病室に入って看護することになった。ピストルの丸は前額に深く這入っていたがまだ切れてはいなかった。余はその知覚を失いながら半身を動かしつつある古白君をただ呆....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
立って、先ず彼の安行の死骸を発見した。驚いて其の手足を検めると、既に数時間の前に切れたらしい、老人の肉も血も全く冷えていた。 父が此の如き有様であるとすれば....