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縦
「縦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
びかう無数の鳩《はと》。
2
雷門《かみなりもん》から
縦に見た仲店。正面にはるかに仁王門が見える。樹木は皆枯れ木ばかり。
....
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ち》に使われる人のように、烏帽子《えぼし》も落ち、水干《すいかん》も破れたまま、
縦横に刃《やいば》を交えているのである。
それがどのくらい続いたか、わからない....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
に垂れた玉は、何度も霰《あられ》のように響き合った。彼女の手にとった小笹の枝は、
縦横に風を打ちまわった。しかもその露《あら》わにした胸! 赤い篝火《かがりび》の....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
一
松江へ来て、まず自分の心をひいたものは、この市《まち》を
縦横《じゅうおう》に貫いている川の水とその川の上に架《か》けられた多くの木造の橋....
「女」より 著者:芥川竜之介
おい》を抱《いだ》いた薔薇の花の中へまぐれこんだ。そうしてさらにまたある一団は、
縦横に青空を裂《さ》いている薔薇の枝と枝との間へ、早くも眼には見えないほど、細い....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
それ以来|素戔嗚《すさのお》は、この春のような洞穴の中に、十六人の女たちと放
縦《ほうじゅう》な生活を送るようになった。
一月ばかりは、瞬く暇に過ぎた。
....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ろうか? かつまた当時は塞外《さいがい》の馬の必死に交尾《こうび》を求めながら、
縦横《じゅうおう》に駈《か》けまわる時期である。して見れば彼の馬の脚がじっとして....
「槍が岳に登った記」より 著者:芥川竜之介
ても平凡な、高い山ではない。山膚《やまはだ》は白っちゃけた灰色である。その灰色に
縦横の皺《しわ》があって、くぼんだ所は鼠色《ねずみいろ》の影をひいている。つき出....
「百合」より 著者:芥川竜之介
り、桑畑の畔《あぜ》へもぐりこんだ。桑畑の中生十文字《なかてじゅうもんじ》はもう
縦横《たてよこ》に伸ばした枝に、二銭銅貨ほどの葉をつけていた。良平もその枝をくぐ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
挨拶に出たのでございます。その頃良人はまだ若うございました。たしか二十五|歳、横
縦揃った、筋骨の逞ましい大柄の男子で、色は余り白い方ではありません。目鼻立尋常、....
「恒藤恭氏」より 著者:芥川竜之介
の振子かと思う程なりき。当時僕等のクラスには、久米正雄の如き或は菊池寛の如き、天
縦の材少なからず、是等の豪傑は恒藤と違い、酒を飲んだりストオムをやったり、天馬の....
「まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
に気勢をあげたものである。 それ以後は、この文化同盟と、暴行学生の中心団体たる
縦横倶楽部という右傾学生の集団との間に対峙が続いて、われわれは捕まると殴られると....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
部、柔道部の部員が襲いかかってきたので、会場は一大修羅場と化した。また校外より「
縦横クラブ」一派の壮士も侵入し、打つ、ける、なぐるの乱暴の限りをつくした。この間....