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縦隊
「縦隊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縦隊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
けいろ》の軍服を着たドイツの軽騎兵がその間に出没し始めた。 四日の日は、独軍の
縦隊が、いくつも銀のように輝いて流れるヴェスドル川の渓谷に沿ってリエージュに向っ....
「東京だより」より 著者:太宰治
東京は、いま、働く少女で一ぱいです。朝夕、工場の行き帰り、少女たちは二列
縦隊に並んで産業戦士の歌を合唱しながら東京の街を行進します。ほとんどもう、男の子....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
す。その頃の戦術は先に申しました横隊です。横隊が余り窮屈なものですから、横隊より
縦隊がよいとの意見も出ていたのでありますが、軍事界では横隊論者が依然として絶対優....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
、抜き身の槍、抜き身の薙刀、半弓を持った甲冑武者がその左右に附いていた。 二列
縦隊に蜒々と、東へ東へとあるいて行く。 正気に返った老人と老婆は、また新しい驚....
「橇」より 著者:黒島伝治
してみた。 「……敵ですよ。大隊長殿。……なんてこった、敵前でぼんやり腹を見せて
縦隊行進をするなんて!」絶望せぬばかりに副官が云った。 「中隊を止めて、方向転換....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
これらの軍はすべてで、約二万はあったであろう。 夜になった。夜半近く、又、行軍
縦隊や、自動車や、鍋釜をかついだ大行李の人夫等が、駅頭に着いた。 一台の立派な....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
軍隊よりもあざやかに、まるで、珠算のたまが、一せいに落ちるようであった。 「四列
縦隊で、前へ!」 ぽんぽんぽんと、また、別なキイが、技師の手によって、叩かれる....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
長と二人で後の方まで数えてゆく。私はどうしても、一、二三四……で二倍する――二列
縦隊であるから――計算が出来ず、チューチュータコカイナ、そして左指一本折り、又、....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
議した。みんながすぐそれに、賛成した。 「前へ進め!」 次郎はすぐ、彼らを二列
縦隊に並べて、号令をかけた。彼はみんなの先顔に立って、今度は非常に元気よく歩き出....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
っざっと、あの続いた渦が、一ツずつ数万の蛾の群ったような、一人の人の形になって、
縦隊一列に入って来ました。雪で束ねたようですが、いずれも演習行軍の装して、真先な....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
か、彼らはいかにも不思議そうに顔を集めて話し合ったがややあって颯と別れると、一列
縦隊に組を組み、ここへ足早に走って来た。 「ホーキン氏、来ましたぞ」「さようかな....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
その中央にならばされていた。次郎たちは三つボタンの五年生の指揮で、その左側に四列
縦隊にならんだが、トタン屋根をふいただけの、壁も何もない広々とした土間が、次郎に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
ながら、表通りだけはあくまで規則ズクメによって人間どものヨチヨチ歩きを封じて一列
縦隊かなんかで歩かせてやろうというコンタン、大阪の人間は一足外へでると赤ん坊なみ....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
防組を統べて各々の組長が号令をするのだった。号令につれて消防手の竿は右向き左向き
縦隊横隊を繰り返すのだった。 その教練の始まる前だった。禿頭の老|小頭が、見物....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
とのみ称し難きか。 三 横隊戦術に於ては前者を有利とするに対し、ナポレオン時代の
縦隊戦術は兵力の梯次的配置により戦闘力の靭強性を増加し、且つ側面の強度を増せるた....