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縫子
「縫子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
縫子の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縫子」より 著者:宮本百合子
て六畳に出て見ると、お針子はもう大抵皆来ていた。口々に、ぞんざいに師匠の娘である
縫子に挨拶した。
縫子は襖をしめながらちょっと上体をかがめ総体に向って、 「お早う....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
いえ。おやすみになる? 枕出しましょうか」 「ええ、ええ」 言葉をきって、 「
縫子はんが来ておってでありますよ」 低い声で何となしひろ子の顔色を見るように告....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、殺気を含んで、呼吸を詰めて、待構えているんでがしてな。 お嬢さんの方は、名を
縫子さんと言うんで、申さずとも娘ッ子じゃありません、こりゃ御新姐……じゃあねえね....
「魔都」より 著者:久生十蘭
れは待かねている宗方竜太郎でなくて、崖下のしもたやの二階に住んでいる桃沢花という
縫子。畳紙《たとうし》に包んだ仕立物を持って入って来ると急いでテーブルの上で包を....
「山吹」より 著者:泉鏡花
修善寺温泉の裏路。 同、下田街道へ捷径の山中。 人 島津正(四十五六)洋画家。
縫子(二十五)小糸川子爵夫人、もと料理屋「ゆかり」の娘。 辺栗藤次(六十九)門附....
「それから」より 著者:夏目漱石
くし》が落ちていなくって」と聞いた。櫛は長椅子《ソーファ》の足の所にあった。昨日
縫子に貸して遣ったら、何所《どこ》かへ失《なく》なしてしまったんで、探しに来たん....