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「繁劇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

繁劇の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出世」より 著者:菊池寛
かった過去一、二年の生活が、今さらのように振りかえられた。それと同時に、そうした繁劇な生活からやっと逃れることができて、暢気《のんき》に図書館へでも来られるよう....
二人の友」より 著者:森鴎外
確にドイツ文を訳すると云うことを発見した。しかし東京にいた時の私の生活はいかにも繁劇らしいので、接近しようとせずにいた。その私が小倉へ来た。そこで君はわざわざ東....
河明り」より 著者:岡本かの子
、私が心を奪われたのは、いよいよ、そういう現象的の部分部分ではなかった。ふだんの繁劇な都会の濠川の人為的生活が、雪という天然の威力に押えつけられ、逼塞した隙間か....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
った。そう思うと、彼はぞっと身顫いが出て、ぞくぞく寒気がして来た。 二人はその繁劇な場面を捨てて、市中の余り人にも知られない方面へ這入り込んで行った。スクルー....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
るほどに万歳を叫びつづけた。そのおびただしい疲労のなかにも、会社の仕事はますます繁劇を加えるばかりで、佐山君らはほとんど不眠不休というありさまで働かされた。 ....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
を増加するのもっとも得たる策《さく》だと思う。 一日に一回でも黙想せよ いかに繁劇《はんげき》な生涯《しょうがい》を送る人でも、折々いわば人生より退《しりぞ》....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
るほどに万歳を叫びつづけた。そのおびただしい疲労のなかにも、会社の仕事はますます繁劇を加えるばかりで、佐山君らはほとんど不眠不休というありさまで働かされた。 ....
魔都」より 著者:久生十蘭
銀座の死刑台の事 並に政府震撼するの事 四時喧鬧の絶えることない繁劇なる大都会も、しばし微睡《まどろ》みかける時がある。さる外国の作家は、こうい....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
りに行なわれたることもあり、あるいは大いに相違したることもあり、またあるいは売買繁劇の際にこの品につきては必ず益あることなりと思いしものも、棚卸しにできたる損益....
銀座の朝」より 著者:岡本綺堂
蟀の一声、いずれも凉し。 六時をすぎて七時となれば、見わたす街は再び昼の熱閙と繁劇に復りて、軒をつらねたる商家の店は都て大道に向って開かれぬ。狼籍たりし竹の皮....
教育の事」より 著者:福沢諭吉
は旅宿の如く、かつて家族|団欒《だんらん》の楽しみを共にしたることなし。用向きの繁劇《はんげき》なるがために、三日父子の間に言葉を交えざるは珍しきことにあらず。....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
録抄・良訓補忘集・伽藍縁起流記資財帳、その他法隆寺に関係ありげな写本を拝借して、繁劇なる文部省勤務の余暇を割いて、夜を日に継いで研鑽を重ねてみると、すべての物が....
それから」より 著者:夏目漱石
の言葉を至極|尤《もっと》もだと思った。 父は普通の実業なるものの困難と危険と繁劇と、それ等から生ずる当事者の心の苦痛及び緊張の恐るべきを説いた。最後に地方の....