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繁盛
「繁盛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
繁盛の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
外《ほか》に竹庵《ちくあん》養仙《ようせん》木斎《もくさい》の居ない土地、相応に
繁盛《はんじょう》した。
殊《こと》に娘が十六七、女盛《おんなざかり》となって....
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
。 第一日は、大した相手にぶつからなかった。なにしろこのギネタの町は、そんなに
繁盛《はんじょう》している町ではないから、一日のうちに、入港船も出港船も一隻もな....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
それよりも、われわれが身命を賭して土佐兵を撃ち退け、徳川家長久の基を成せば、お家
繁盛のためにもなり、御先祖以来の御鴻恩に報いることにもなるではないか。土佐兵の恐....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
け出したか、クララ自身も分らなかったが、当時ペルジヤの町に対して勝利を得て独立と
繁盛との誇りに賑やか立ったアッシジの辻を、豪奢の市民に立ち交りながら、「平和を求....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
一杯」と、僕は盃をさした。 婆さんはいろんな話をした。この家の二、三年前までは
繁盛したことや、近ごろは一向客足が遠いことや、土地の人々の薄情なことや、世間で自....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
の付属物を取り去ってみよ、あとに何が残るか。しかしトラスト(二〇)は不思議なほど
繁盛する、値段が途方もなく安いから――天国へ行く切符代の御祈祷も、立派な公民の免....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
ように思う。日和田から御嶽へ登る道も案外よくて予定より早く登れた。御嶽はなかなか
繁盛している。しかし乗鞍は淋しかった。雨が降ったために平湯や白骨に居つづけている....
「故郷」より 著者:井上紅梅
ような姿勢を見るのはわたしも初めてで、その時分彼女があるためにこの豆腐屋の商売が
繁盛するという噂をきいていたが、それも年齢の関係で、わたしは未だかつて感化を受け....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
一泊かあるいは二三泊、長い時には七日十日と、逗留しなければならなかったので、宿は
繁盛を極めていた。尾張屋という旅籠があった。 そこへ何と堂々と、こういう立看板....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
長けていて、私かに佐渡吹きの黄金を隠し置き、御役御免になっても老後の栄華、子孫の
繁盛という事を考えて、江戸へ運び出す途中に於て、腹心の者と申し合せ、幾度にも切っ....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
す。 その事実の中で最も著しいのは、前九年役の安倍氏、後三年役の清原氏、平泉で
繁盛を極めた藤原氏から、遥かに時代が下って鎌倉室町時代の頃に、津軽地方に勢力を有....
「衰えてきた日本料理は救わねばならぬ」より 著者:北大路魯山人
ますと、料理屋の料理は、形式的にはまずととのっておりますが、どうしても商売として
繁盛せねばならない条件があるのでお客の意見を聞き、それに迎合するという意味のみに....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
ある。 A級にあらずんばB級といった具合で、夜となく昼となく、すさまじい勢いで
繁盛この上もない。おそらく東京にある寿司屋をしらみつぶしに調べても、昼夜これほど....
「西航日録」より 著者:井上円了
が九月彼岸ごろに似たり。 ホンコンは東洋第一の開港場にして、家屋の広壮、市街の
繁盛、ほとんどサンフランシスコに譲らず。ただその地、山に踞し海に臨み、極めて狭隘....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
ての責任を感じ、ますます商売に心身を打込んでいったのである。このため商売も次第に
繁盛し、大正二年には二千円の貯金もできるほどになった。私はいつまでも手工業にあま....