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繋留
「繋留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
繋留の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
投射されるようになったのがつい近ごろのことである。飛行機から爆弾を投下する光景や
繋留《けいりゅう》気球が燃え落ちる場面があるというので自分の目下の研究の参考まで....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
。どこへ行っていたんですか、さっきから探していましたよ」 「遂に、テームズ河口に
繋留してある浮標《ブイ》Dの十一号までは、つきとめたよ」 「テームズ河口の浮標D....
「鰊漁場」より 著者:島木健作
くも夕飯を終えて磯舟に分乗し沖合に向って漕ぎいだす。建込みの場所にはかねて親舟が
繋留してある。一同はその親舟にのりうつり、交代で小舟にのって、鰊の来游を監視する....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
あることです」 「バルーンは夜中にも揚げて置くのですか?」 「ええ、下に降ろして
繋留して置くのが普通ですが、天候を油断してそのままにして置く時もあるのです」 「....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
朧と目に写って来た。 この辺一体に藻や蘆の古根が多く、密林の感じである。材木|
繋留の太い古杭が朽ちてはうち代えられたものが五六本太古の石柱のように朦朧と見える....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
がら、肉屋の亭主に新年の挨拶などをした。検査室にも、待合室にも松が飾ってあって、
繋留場では赤い牝牛が一頭と、黒牛が二頭繋いであった。 中央の庭には一頭の豚を入....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
った。 「しかし、どうも分らないことがある」 「それは何だね」 「本艇から、あの
繋留塔をおりて、街へいくが、本艇と街と、いったいどっちが、怪星ガンの中心に近いの....
「火薬船」より 著者:海野十三
き、竹見がふと気がついたのは、平靖号の船腹に、一隻のボートが、大きくゆれながら、
繋留していることだった。そのボートには、不似合いな大きなはたが、はためいていた。....
「空中漂流一週間」より 著者:海野十三
少尉が気球に乗るなどといいだしたので、少々おどろいた。 「はい、帝都は今夜から、
繋留気球を揚げることになっています。今夜は一つだけでありますが、明日から若干数が....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
刀川は、朝九時、一般乗客にうちまじり、埠頭からモーター・ボートにのって、飛行艇の
繋留されているところへ急いだ。 モーター・ボートが走りだしてから、太刀川はあた....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
士官候補生たちはこの最新の海の怪物の見学をする予定だった。 艦内では、いよいよ
繋留用意の号令が出て、係の兵員は眼のまわるような忙しさだ。 午前十時四十八分、....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
箇処が綿密な読者には処々に認められるであろう。 宿駅 駅逓馬車の継替えの駅馬を
繋留してある家。 一クラウン イギリスの五シリングの銀貨。 半ガロン 一ガロ....
「競漕」より 著者:久米正雄
野には何だか身が緊ったように感ぜられた。四時十五分前にはそこを出た。四時の定刻に
繋留しないと競漕からオミットされるからである。土堤では観衆が一種の尊敬と好奇の念....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
て、殊にくっきりと鮮やかさを増しているように思われました。 水番|小舎の付近に
繋留された小舟四隻に分乗して、湖心に漕ぎ出しましたが、湖底へ碇綱を下ろす必要も何....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
。カヤオよりここに至る二千七マイルあり。当港は巨船自在に防波堤内に入りて、岸頭に
繋留するを得、物貨は汽船よりただちに汽車に移積するを得。かくのごとき設置は、南米....