繋縛[語句情報] » 繋縛

「繋縛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

繋縛の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
得なば、その人三十一字を綴り得ずとも、その趣きは歌人なり。日夜悪念去らず、妄執に繋縛《けいばく》さるる者の企て及ぶべからざる、いわゆる不言《いわず》して名教中の....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
囚われるかぎり、人生は苦です。たしかに人生は苦です。しかし、一たび小さい自我の「繋縛」を離れて、如実に一心を悟るならば、一切の苦悩は、たちまちにしておのずから解....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
笑みつ。如何に喜三郎ぬし。早や悟り給ひしか。弥陀の利剣とは此の竹杖の心ぞ。不動の繋縛とは此の親切の呼吸ぞや。たとひ百練千練の精妙なりとも、虚実|生死の境を出でざ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て成功している。犬は訓練をしなければものにならない、これを野方図にしないためには繋縛をして置かなければならないが、これを強健にするためには解放しなければならない....
読書子に寄す」より 著者:岩波茂雄
たるか。千古の典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざりしか。さらに分売を許さず読者を繋縛して数十冊を強うるがごとき、はたしてその揚言する学芸解放のゆえんなりや。吾人....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
女は鍬を棄てたばかりでなく、何よりもまず村人としての生活、百姓女としてのこの世の繋縛――伝統や、いわゆる「近所づきあい」という煩累から、すっかり自由になり、さら....
岩波文庫論」より 著者:岩波茂雄
したるか。千古の典籍の翻訳企図に敬虔の態度を欠かざりしか。更に分売を許さず読者を繋縛して数十冊を強ふるがごとき、果して其揚言する学芸開放の所以なりや。吾人は天下....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
いって、情から離れ去った光風|霽月の身の上でもない。うすいうすい真綿の毛のような繋縛がいつも絡みついてたいして堕落へ引き込むという懸念も無い代りに綺麗に吹き払お....