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罪
「罪〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罪の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
供託金を費消していた。それから或|篆刻家《てんこくか》は、――しかし彼等の犯した
罪は不思議にも彼の苦しみには何の変化も与えなかった。のみならず逆に生そのものにも....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
必ず火事のために焼け死んだのに相違ない。そうすれば何も妻を殺したのが、特に自分の
罪悪だとは云われない筈だ。」と云う一条の血路がございました。所がある日、もう季節....
「河童」より 著者:芥川竜之介
は弁護士を見よ。
×
矜誇《きょうか》、愛欲、疑惑――あらゆる
罪は三千年来、この三者から発している。同時にまたおそらくはあらゆる徳も。
....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
に、己が憎んでいない男を殺そうと云うのではないか!
それも完《まった》く、誰の
罪でもない。己がこの己の口で、公然と云い出した事なのだ。「渡《わたる》を殺そうで....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
色では、この意外な消息《しょうそく》も、満更冗談とは思われなかった。
「あんまり
罪な事をするのは御止しなさいよ。」
「かまうものか。己《おのれ》に出でて己に返る....
「古千屋」より 著者:芥川竜之介
孝はやや苛立《いらだ》たしげだった。
「けれども上《かみ》を欺《あざむ》きました
罪は……」
家康はしばらくだまっていた。が、彼の心の目は人生の底にある闇黒《あ....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
でございます。
するとその地獄の底に、※陀多《かんだた》と云う男が一人、ほかの
罪人と一しょに蠢《うごめ》いている姿が、御眼に止まりました。この※陀多と云う男は....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
しえ》に来た。釈迦《しゃか》の説いた教によれば、我々人間の霊魂《アニマ》は、その
罪の軽重《けいちょう》深浅に従い、あるいは小鳥となり、あるいは牛となり、あるいは....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
にうなじを少し反《そ》らせたまま、前よりも雄弁に話し出した。
「ジェズスは我々の
罪を浄《きよ》め、我々の魂を救うために地上へ御降誕《ごこうたん》なすったのです。....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
つ》り合《あい》一つである。が、今日は失敗した。もっとも今日の失敗は必ずしも俺の
罪ばかりではない。俺は今朝《けさ》九時前後に人力車《じんりきしゃ》に乗って会社へ....
「墓」より 著者:秋田滋
えいないように見えた。 裁判長はやがて法廷の慣用語をつかって、陪審員が被告に無
罪の判決を下したことを、彼に云い渡した。 しかし彼は身うごき一つしなかった。が、傍聴席からはどッと拍手が起った。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の名声の昇り行くのを喜んでおった。 ファラデーは結婚してから一ヶ月ばかりして、
罪の懺悔をなし、信仰の表白をして、サンデマン教会にはいった。しかしこの際に、細君....
「寡婦」より 著者:秋田滋
熱狂的なことをさせたり、狂気の沙汰とも云うべき献身的なことをやらせたり、果ては犯
罪をさえ犯させるのでした。この人たちにとっては、それは、ある魂にみる信仰心と同じ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、大きな敬意を表するために、非常に低く頭を下げて挨拶をしたものだった。 彼は犯
罪を追求して弱いものを保護することを生涯の仕事とした。詐欺師や殺人犯人達にとって....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
るので、小判の話なぞは一言も言いませんでした。「もし金のことが発覚すれば、三人同
罪で牢屋へ行くのだ。」と伊作は馬鹿正直な太郎右衛門に言い含めて置いたのでした。 ....