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「罪する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

罪するの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
限った事でも何でもない。現に先生をやりこめた柔道の選手なぞは、先生が色を失って謝罪すると、ちょいと自分の方を見かえって、狡猾《こうかつ》そうな微笑を洩《もら》し....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
しく五年を経、此の幽霊塔でお紺の世話に成ったまま死にました、実は其の間に所天へ謝罪する折も有っただろうと思います、けれどお紺が毎も之を遮り、所天の怒りが仲々に強....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
獄屋につながれた。身におぼえの無い罪ではあるが、拷問の責め苦に堪えかねて、遂に服罪することになったのである。彼は無罪の死を嘆いている時、一匹の螻蛄が自分の前を這....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
懺悔とおっしゃいますと?」 すると僧は説明した。 「懺悔とは自分の罪を認め、謝罪することでございます」 「誰に謝るのでございます」 「例えば自分より大きなもの....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
し如何なる処置を執るかと支倉に告げました。 問 支倉は何と答えたか。 答 謝罪する又病人を治してやると申しました。父と云うのは正直な男で、初めは謝罪と病気治....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
い」 「申すなッ。隠密うける密事があらば格別、何のいわれもないのになにゆえまた謝罪するのじゃ。紊りに入国致した隠密ならば、たとい江戸大公儀の命うけた者とて、斬り....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
おいて、淑女の衣を奪うて、月夜を引廻すに到っては、主、親を殺した五逆罪の極悪人を罪するにも、洋の東西にいまだかつてためしを聞かんぞ! そりゃあるいは雨も降ろう、....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
らぬというその蒙昧は、これも亦、さらに一つの罪であるから、私はハッキリ悪人的に犯罪する方が清潔でいゝと考える。蒙昧は罪悪である。善人的蒙昧は罪が深い。罪は常に自....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
を契約した。 一、明日紅蝋燭一対(目方一斤の物に限る)線香一封を趙家に持参して謝罪する事。 二、趙家では道士を喚んで首|縊りの幽霊を祓う事(首縊幽霊は最も獰猛な....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
さいますよう。名に負う左様な不敵の人間、まして術者とござりますれば、不礼を咎めて罪するよりも、恩を掛けてお味方に付け……」 「何かの役に立てろと云うか?」 「仰....
夜の構図」より 著者:織田作之助
かったので、掟通り、情夫の蜂谷重吉がいるのだろうか。 約束を破ったことを一応謝罪するつもりで、掛けようとする電話が、俄かに恥かしい好奇心に満ちたものになってし....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
ったように。 「噛みはしない、噛んだか。いや噛んだかも知れない。きみに詫びる。謝罪する。……失礼だがきみの、身分を思って……生半可の横啣えで、償いの多少に依りさ....
迷信解」より 著者:井上円了
困りおりたるところへ、ほかの通行者ありて、はるかに老人の地にひざまずき頓首して謝罪する状あるを望み、大いに怪しみ、急ぎ近づきて見れば、大黒|頭巾の前に垂れて両眼....
女強盗」より 著者:菊池寛
責められても白状しなかった。長官は、自分が使っていた女中が強盗を働いていたのを謝罪する意味もあったのであろう。白昼に、牢獄へ護送した。たいへんな見物であった。そ....
鉄の処女」より 著者:大倉燁子
死に導いたものは私なんです、智恵子は私との約束を果し得ず、責任を感じて、死んで謝罪する積りだったとしか思われないんです。そう考えると譬え直接手を下さないといって....