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罪人
「罪人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罪人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
圧倒されて、思わず両手を畳へつくと、『私は人殺しです。極重悪《ごくじゅうあく》の
罪人です』と、必死な声を挙げてしまいました。………
――――――....
「文放古」より 著者:芥川竜之介
じ》のないお姫様《ひめさま》を罵《ののし》っているの。まあ熱烈に意志しないものは
罪人よりも卑《いや》しいと云うらしいのね。だって自活に縁のない教育を受けたあたし....
「河童」より 著者:芥川竜之介
りにさっそくペップへ問いかけました。
「ペップ君、はなはだ失礼ですが、この国では
罪人を罰しないのですか?」
ペップは金口《きんぐち》の煙草の煙をまず悠々《ゆう....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
でございます。
するとその地獄の底に、※陀多《かんだた》と云う男が一人、ほかの
罪人と一しょに蠢《うごめ》いている姿が、御眼に止まりました。この※陀多と云う男は....
「竜」より 著者:芥川竜之介
いて居ります間も、とんと検非違使《けびいし》の眼を偸《ぬす》んで、身を隠している
罪人のような後《うしろ》めたい思いがして居りました。が、時々往来のものの話などで....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
かく》宿命を信ずれば、罪悪なるものの存在しない為に懲罰と云う意味も失われるから、
罪人に対する我我の態度は寛大になるのに相違ない。同時に又自由意志を信ずれば責任の....
「或る女」より 著者:有島武郎
》が親類じゅうに賛成さして、晴れがましくもわたしをみんなの前に引き出しておいて、
罪人にでもいうように宣告してしまったのです。わたしが一口でもいおうとすれば、五十....
「或る女」より 著者:有島武郎
だきたい、あなたを啓発する事が必ず多いのは請け合いますから。僕らは等しく神の前に
罪人《つみびと》です。しかしその罪を悔い改める事によって等しく選ばれた神の僕《し....
「星座」より 著者:有島武郎
にそういいながら座をはずしかけた。
「石岡、貴様はクリスチャンじゃねえか。一人の
罪人が……貴様はいつでも俺のことをそういうな。いんやそういう。……
罪人が泣いても....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は自身偽善者であるが故によくそれを知っている。義人のすぐ隣に住むと考えられている
罪人(己れの罪を知ってそれを悲しむ人)は自分の強味と弱味との矛盾を声高く叫び得る....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
かった。 「神、その独子、聖霊及び基督の御弟子の頭なる法皇の御許によって、末世の
罪人、神の召によって人を喜ばす軽業師なるフランシスが善良なアッシジの市民に告げる....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
檻から引き出して、自由自在に暴ばれさせるは愚である。すべて地上の人達は、いかに犯
罪人を取扱うべきかを、まだ少しも心得ていない。犯罪者をして、いつも一層堕落せしむ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
ると、さっきの通り杜子春を階の下に引き据えながら、御殿の上の閻魔大王に、 「この
罪人はどうしても、ものを言う気色がございません」と、口を揃えて言上しました。 ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
、今では社会生活を営む必要上、われわれは殺人を犯罪としている。そして、殺人者を犯
罪人として罰している。しかし、われわれ人間は、この自然な、激しい殺戮を好む、本能....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
一、生まれ故郷は三宅島 わが生まれ故郷三宅島は大島、八丈島などとともに近世の流
罪人の島として有名である。わたくしは先祖をたずねられると『大方流
罪人の子孫だろう....