置文[語句情報] » 置文

「置文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

置文の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
私本太平記」より 著者:吉川英治
元服の日、その報告を御先祖にささげられた後で、重臣どもの意見の相違から、ついに“置文”の披見なく、御帰館となったことは、なお御記憶でござりましょうが」 「はて、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
みたいに、直義の頬を撲りつけて下さればいい」 「いってみろ、何かは知らぬが」 「置文のことです」 「……置文」 高氏の眼と共に、直義も辺りを見廻した。鎌倉中、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れられませぬ」 「そちは、わしの秘事を、ここで初めて口に出した。――かの鑁阿寺の置文のことまでを」 「殿は、お胸の大事を、この右馬介に知られたりと、お怒りあって....
私本太平記」より 著者:吉川英治
だった。この屋敷、この大蔵ヶ|谷、はじめての活気なのだ。――家祖家時の“鑁阿寺ノ置文”も高氏の胸のふかいところで呼吸していたのではあるまいか。 「五左衛門」 「....
私本太平記」より 著者:吉川英治
え載せられたほどなのだ。 家柄といえば、曾祖父|高ノ重氏は、かの、 鑁阿寺の置文 を遺して死んだ足利家時につかえていたもので、いわば足利家代々の譜代である....
私本太平記」より 著者:吉川英治
る自分を腹だたしく厭いながらも、 「兄者。……思い出してください。直義は鑁阿寺の置文を今とて夢にも忘れてはおりません。兄者には、いつかあれを、お忘れではないので....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のである。 「頼尚……」 やがて、尊氏が言った。 「わが家には、家祖家時公の“置文”というものがあった。これは少弐の家の置文といってよかろう。護符として、大事....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た。その一、二|行でもすぐわからずにはいられない物である。家祖家時からの鑁阿寺の置文だった。 尊氏は灯をかざして「はて?」と壁の掛物にむかいあった。 これが....