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罰す
「罰す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
罰すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
としては悪人ではなかったに違いなかった。しかし「教育上の責任」は――殊に生徒を処
罰する権利はおのずから彼等を暴君にした。彼等は彼等の偏見を生徒の心へ種痘する為に....
「河童」より 著者:芥川竜之介
いたりといえども、該《がい》犯罪を行なわしめたる事情の消失したる後は該犯罪者を処
罰することを得ず』つまりあなたの場合で言えば、その河童《かっぱ》はかつては親だっ....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
い。――そう思うと修理は、どんな酷刑《こっけい》でも、この不臣の行《おこない》を
罰するには、軽すぎるように思われた。
彼は、内室からこの話を聞くと、すぐに、以....
「小さき者へ」より 著者:有島武郎
っかん》をお前たちに加えたりした。
然し運命が私の我儘《わがまま》と無理解とを
罰する時が来た。どうしてもお前達を子守《こもり》に任せておけないで、毎晩お前たち....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
き抜かれるほうの責任ではない。早い話が、法律はよその畠の大根を引き抜いた人間を処
罰するが、決して引き抜かれた大根を罰しない。 もっともこの例は少々じょうだんめ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
が、その年の十月から今の新刑法になって、同時に幾つ犯罪があっても一つ一つ厳重に処
罰することになったから、もう二度とこんないい儲けはあるまい。 それで二十七の年....
「火星兵団」より 著者:海野十三
火星へにげてかえる艇が出るにちがいありません」
「そういう艇兵は、あとできびしく
罰するから、ほうっておけ。とにかく高空へのぼり、全艇同時に敵の砲兵陣地へ向けて、....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
いせいした。 「そうか、無断でそういうことをやったことに対しては、いずれあとで処
罰する」 と、パイ軍曹は、そり身になって、 「ところで、おれは、もう一つ、こう....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
にそこへ出掛けては水を飲んだ。 「置き忘れただって? よし、その坑夫が判ったら処
罰するんだ」 監督は苛立たしく呶鳴りつけた。係長は、そこらにうろうろしている運....
「迷信解」より 著者:井上円了
て己の私欲を満たさんとて祈願をしたりとも、神仏はこれを助くるどころでなく、いたく
罰するが当然である。しかるに、世の欲張りものが神の助けをかりて己を利せんとする例....
「審判」より 著者:カフカフランツ
まっていますよ」 「君が今言ったことは、私も知らなかったし、またけっして君たちを
罰するように要求したわけじゃないんだけれど、根本的なことを問題にしたんですよ」 ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
問題に窮し詭って仆る
するとネーチュンはその時に金を沢山貰ってあれば「決して
罰するな、余り
罰すると国の運命に関わるからちょっと叱言をいって置く位がよかろう。....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
るならば、安全に宮廷に送り届けらるべきこと、朕は厳命す。もし、この命を怠るときは
罰するところあるべし。こは児戯に類することにあらず。この点、重ね重ね、銘記すべし....
「めくら星」より 著者:小川未明
だと思われました。けれど、逃げた小鳥にべつに罪のあるわけでありませんから、それを
罰することができませんでした。ただ、めくら星が毎夜、地に近く降りて鳥を探している....
「放浪」より 著者:織田作之助
びこの様な不祥事をくりかえさぬ様刑罰を以てすべきは当然ながら、それならば泣き面を
罰すべきか、蜂を
罰すべきか、問題は温泉場全体のことだと彼は必死になって策動した。....